コナー・マクレガー、挑発発言と破天荒エピソード 「足にキスしてろ」「金が欲しければ俺のために踊れ」

UFC初の同時2階級制覇王者コナー・マクレガーと元ボクシング5階級制覇王者フロイド・メイウェザー・ジュニアが対戦する機運が高まり、大きな話題になっている。


昨年5月、イギリスのタブロイド紙に「メイウェザーとマクレガーの対戦が近づいていて、ファイトマネーの調整を行っている」という報道が出たことが事の発端となり、それ以降、両者はSNSやインタビューなどで舌戦を繰り広げ、世界中のボクシング、格闘技ファンの注目を集めている。

コナー・マクレガーは、アイルランドのダブリンで生まれ育ち、幼い頃、自己防衛の為に格闘技を始めた。ボクシング、空手、ジークンドー、カポエラ、ブラジリアン柔術など様々なバックボーンを持ち、ボクシングでは国内ユース王者にもなっている。

16歳の時に総合格闘技に転向し、2008年にプロ総合格闘技デビュー。2012年にはCage Warriorsで2階級制覇を果たす。マクレガーはボクシングベースの選手だが、空手、テコンドー系の回転系の多彩な蹴り技も得意とするストライカーで、リーチを活かした打撃で相手をノックアウトすることを得意としている。

2013年からUFCに参戦しているが、その前は日本で言うところの生活保護に当たる福祉手当を週188ユーロ受けながら生活していたという。2013年4月6日、UFCデビュー戦となったUFC on Fuel TV 9ではマーカス・ブリメージと対戦。左アッパーからのパウンドでTKO勝ちを収め、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。


その後マクレガーは、試合中に前十字靱帯を損傷して約1年間のブランクを強いられたが、2015年7月11日、UFC 189にて無敗のまま最短最速でタイトル戦にたどり着く。フェザー級ランキング1位のチャド・メンデスと暫定王座決定戦を行い、パウンドでTKO勝ちを収めて暫定王座獲得に成功。2015年12月12日に行われたUFC 194のUFC世界フェザー級王座統一戦で正規王者ジョゼ・アルドと対戦。1R開始13秒で左フックによりKO勝ちを収め、王座統一に成功。13秒のKO勝ちはUFCのタイトルマッチ史上最短記録となった。


2016年3月5日、UFC 196にてマクレガーは、ライト級ランキング5位のネイト・ディアスとウェルター級契約で対戦し、タップで一本負け。自身の連勝は15連勝でストップし、UFCにおいて初の敗北を喫した。2016年8月20日に行われたUFC 202でディアスと再戦し、5分5Rの死闘を戦い抜き2-0の判定勝ち。本試合でUFC歴代最高の300万ドルのファイトマネーを獲得、大会のペイ・パー・ビューの販売件数は165万件に達し、UFC 100と自身のUFC 196の販売記録を塗り替えUFC歴代最高記録を更新した。


マクレガーは2016年11月12日、UFC 205で1階級上のUFC世界ライト級王者エディ・アルバレスに挑戦し、1Rから3度ダウンを奪うなど圧倒しつづけ、最後はパウンドでTKO勝ちを収めた。フェザー級に次いでライト級でも王座を獲得し、ランディ・クートゥア、BJ・ペンに続く2階級制覇を達成、2階級の王座を同時に保持したのはマクレガーがUFC史上初めてとなった。


■トラッシュ・トークで相手の心理を支配


マクレガーは格闘家としての実力はもちろん、トラッシュ・トーク(相手を挑発する発言)によって相手の心理を支配する才能にも長けている。試合前や試合中に相手へ挑発を重ね、心理的な揺さぶりをかけるのだ。2014年には、ドイツ人のデニス・シヴァーとの試合前、ツイッター上で「足にキスしてろ、ナチ」と発言し、物議を醸した。


UFC 196の大会前記者会見で、マクレガーは対戦相手のネイト・ディアスに対し「金が欲しければ俺のために踊れ!俺のために踊るんだ!そして二度とそんな目で俺を見るんじゃねえ」と発言し、乱闘騒ぎ寸前になった。

UFC 205のエディ・アルバレスとの試合前には「あいつをひどく痛めつけ、身体を引き裂く。神に誓ってもいい。彼はこの試合を後悔することになる。俺はこの男をもてあそび、文字通り、彼の顔面の構造を作り替える。彼の妻も子どもも、2度と彼のことを分からなくなる。彼の友だちも、試合後にはあいつが同じ奴とは思えないほど変わってしまうことを知る」などと弁舌滑らかにアルバレスを挑発しまくった。


昨年5月、TV番組に出演した際にフロイド・メイウェザー・ジュニアとの対戦についてマクレガーは「彼は俺を必要としているが、俺は彼を必要としていない。それが真実だ。彼は他に対戦相手がいるのか?他のやつと対戦すれば稼ぎが1億ドルから1500万ドルに落ちてしまうだろう。彼が話したいのであれば、話し合おう。しかし、主導権を握っているのは俺だ」と話し、「俺はルールは気にしない。彼の望むルールで決めればいい。彼が総合格闘技のルールで戦いたくないのは分かっている。彼が制限されたルールの試合で戦いたいのであれば、それで問題無しだ」とコメントしている。


今年に入って、マクレガーのトレーナーがメイウェザーとの対戦を示唆し、マクレガーがカリフォルニア州でボクシングライセンスを取得したことが報じられるなど、二人の対戦の機運は俄然高まっている。ボクシングルールで試合をすれば、当然マクレガーに勝ち目は薄いが、仮に実現すれば世界の格闘技史上に残るメガマッチになるのは間違いないだろう。

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