北海道から沖縄まで ご当地愛に溢れるローカルプロレス団体がいま面白い

昨年6月、ニコニコプロレスチャンネル主催の「ローカルプロレス団体PVサミット」で優勝し一躍注目を集めたダブプロレスは、広島を中心に活動するプロレス団体。試合中にDJが試合展開に合わせてその場で音楽を掛けるなど、ジャンルを超えた活動を展開して話題になっている。


「ローカルプロレス団体PVサミット」は、ローカルプロレス団体から映像作品を送ってもらい、視聴者がどれが一番良かった決めるという番組で、ダブプロレスは撮りおろしの短編ムービー仕立ての作品をエントリー。「プロレスと音楽の違和感のない融合を目指している」という団体だけに音楽と映像のクオリティーが高く、断トツでの優勝となった。

ダブプロレスは2005年に旗揚げ戦が行われているが、設立はそれ以前で団体代表の「黒いキリスト」ことグンソが、ライブハウスでリングを使用しないバックヤードスタイルで行っていた試合に端を発する。今年2月の東京新木場大会では、超満員札止めの観客を動員し、今後も継続して東京への進出を目論んでいるという。所属選手のHAYATAとYO-HEYは、現在プロレスリングNOAHにも参戦。原田大輔率いる軍団「RATEL'S」に加入して、NOAHジュニアの台風の目となっている。


「ローカルプロレス団体PVサミット」にもエントリーしたみちのくプロレスは、東北地方を中心に活動する日本初のローカルプロレス団体で、1993年3月に旗揚げ戦を開催。旗揚げ当初からテレビ朝日の番組「ニュースステーション」をはじめ各種メディアで取り上げられて話題となり、団体代表のザ・グレート・サスケやTAKAみちのくが新日本プロレスに参戦して活躍したことで、みちのくプロレスは一気に全国区の人気プロレス団体になる。サスケは、日本初の覆面議員としても話題を呼び、現在もプロレス界の異端の英雄として君臨している。

北海道を中心に活動する北都プロレスは、2004年1月、アジアンプロレスから独立したクレイン中條が設立。全道各地を移動しながら試合を行い、道内179ある市町村のうち、2013年には100市町村での開催を達成。「北海道を元気にしよう!」を合言葉に、呼ばれたらどこへでも行く、北海道愛にあふれたプロレス団体である。神社での奉納プロレスや地下鉄構内などユニークな形態での興行も開催しており、2014年1月にはNHKで北都プロレスの密着番組「ドキュメント72時間」が放送された。


スポルティーバエンターテイメントは、愛知県名古屋市中区にあるプロレス用リング常設スポーツバー「スポルティーバアリーナ」でプロレス興行を開催している団体で、2006年11月、旗揚げ戦を開催。カレーライスを食べながら試合を観戦する「水曜カレープロレス」など独創的な興行を行っている同団体には、新日本プロレスで活躍したエル・サムライが所属しており、過去に所属していた彰人はDDTプロレスリング、岩本煌史は全日本プロレスにそれぞれ所属して目覚ましい活躍をみせている。

2013年4月に旗揚げした琉球ドラゴンプロレスリングは、沖縄県唯一のプロレス団体で、昨年、代表のグルクンマスクが新日本プロレスの「SUPER J-CUP」に出場し、注目を集めた。常設会場であるネーブルカデナアリーナでの興行以外に、2014年8月には8m四方のいかだを沖に流し、その上に設置されたリングで闘う「海上プロレス」を開催したり、洞窟の中における前代未聞の「洞窟プロレス」を行ったりするなど沖縄にプロレス文化を根づかせようと奮闘している。


他にも沼津プロレス(静岡)、道頓堀プロレス(大阪)、九州プロレス(福岡)など、決して新日本プロレスなどメジャー団体では見られないであろうカードや選手、試合形式など、会場に見に行かなければ伝わらないローカルプロレス団体が日本全国に存在している。プロレスを愛し、ファンを大切にするご当地プロレスラーたちが闘う姿は我々に感動と勇気を与えてくれることだろう。

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