まさかのヒールターン?エース・棚橋弘至、復活のシナリオを考えてみる

先日カードが発表された6月11日、大阪城ホール大会のIWGPヘビー級とIWGPインターコンチネンタル王座のダブルタイトル戦。かなり気が早いが「今年のベストバウト」との呼び声の高い、オカダ・カズチカとケニー・オメガ戦パート2の期待の中、多くのプロレスファンが、もやっとした気分でいるのが、内藤哲也と棚橋弘至のICを巡る再戦だ。


内藤がこのマッチメイクに不満を示しているのもあるが、「タグチジャパン」のメンバーとしてゆるやかに復活への助走段階の棚橋のIC再挑戦には「時期尚早」との声が多い。そこでエース復活のシナリオを敢えて今回は考えてみたいと思う。


ちょうど1年前の左肩負傷による欠場から、棚橋は今までにないキャリアの低迷期に陥った。今年に入り1・4での敗戦で最悪の形で2017年のスタートを切ってしまい、その後の3月のニュージャパン・カップでも内藤のパレハであるEVILに1回戦負けと、いわば落ちる所まで落ちた印象すらある。


春先までドン底を経験後、正規軍の「タグチ・ジャパン」の一員として、明るく楽しいプロレスの一端を担いながら、じわじわと復活の機会を伺ってきた。6人タッグでもはやりエースはエースらしい戦いを繰り広げ、NEVER無差別級6人タッグ王座を巡るロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの抗争の中で手応えを掴み、4月末のEVIL戦で3月のリベンジにも成功。「1・4のリベンジも・・・」というマッチメイクが今回の内藤戦という流れなのだが、やはり釈然としない部分が多い、正規軍の中でも「棚橋再生計画」は、まだまだ志し半ばな感じが強すぎる。


では「棚橋は今後どうしたらいいだろうか?」と仮説を立ててみる。まずプロレス・ファンが真っ先に考えそうなのが「ヒールターン」という展開だ。


アマゾン・プライムで配信中のプロレストークバラエティ「有田と週間プロレスと」No.017でも、有田哲平とケンドーコバヤシのトークで棚橋の「ヒールターン説」は話題にのぼり「WCW時代のスティングのような華やかで予測不可能なヒール」というアイデアを挙げていた。もしくはグレートムタなど、アンチヒーロー的なポジションでリニューアルを計る、3月のニュージャパン・カップでのEVIL敗戦以降であればそのシナリオも遂行しやすかったかもしれないが、明るく楽しいプロレス「タグチ・ジャパン」のメンバーで元気にやっている棚橋の姿を見ているとその路線は考えにくい。


その他にも「本隊を離脱し別のユニット加入」獣神サンダー・ライガーが「C.T.U」結成時とった「新ユニット立ち上げ」などヒール路線へのシフトチェンジの方法、過去の歴史を振り返ったが、時期と状況を考えても難しい、絶対的ベビーフェイスの棚橋ゆえに「ヒールターン」は、イージーに思いつきそうなアイデアだが、今の新日本はロスインゴ、鈴木軍、BULLET CLUB、最近はヒール色はないもののCHAOSも入れると、今の新日はヒールユニットだらけなのだ。


そう考えると棚橋には、正統派を極めるという道しか残されていないような気がする。今年の春から続いている、正規軍とロスインゴの抗争という絡みがあったとはいえ、待望論なきまま唐突に組まれた今年2度目の「内藤vs棚橋」。しかも前哨戦となる次期シリーズでは内藤と棚橋ともに4大会の欠場も発表されたが、助走なしでいきなり対決した後の結末次第では、夏のG1前に新日マットに大きな地殻変動が起きる可能性をはらんでいる。


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