ヒデオ・イタミ=KENTA、WWEで日本凱旋「日本でやってきた事は変えなくてもいい。そういう答えを自分の中で出した」

 6月30日、7月1日に両国国技館で開催されたWWE日本公演で、ヒデオ・イタミが待望の凱旋マッチを行なった。結果はというと、初日がクリス・ジェリコとのシングルマッチで敗れ、2日目はエンツォ・アモーレに勝利寸前というところまでいったものの、ビッグ・キャスの乱入で無効試合に。勝ち星を挙げられなかったばかりか、2日目に関しては消化不良になってしまった。

 プロレスリング・ノアのKENTAが世界最大のプロレス団体と契約、WWE大阪大会でハルク・ホーガンに呼び込まれ、公開契約を行なったのが2014年のこと。系列団体NXTで活躍を始め、2015年にはバトルロイヤルながら『レッスルマニア』登場も果たした。


 しかしその直後、肩の負傷により長期欠場、さらに昨年秋から今年の春にかけては首のケガで戦線離脱している。


 しかもその間、WWE&NXT戦線では中邑真輔が大ブレイク。女子のASUKAも連勝記録を打ち立てた。その悔しさを隠すつもりはないし、ヒデオ・イタミというリングネームにも「慣れてないですね。たぶん一生慣れない」と言う。


 今回の2試合の結果は、これまでのもどかしさを象徴するようなものだったのかもしれない。悔しさや「生き残っていかなきゃいけない。約束された場所はない」という焦りに似た感情もある。ただ同時に、吹っ切れた部分もあるようだ。


 「(日本でやってきたこととは)変えなきゃと思い込んできたんですけど、今はそうでもないんじゃないかと。いろいろ考えて、そういう答えを自分の中で出しました」


 ヒデオが上がるNXTには、WWEに比べるとコアばファンの割合が多い。“ヒデオ・イタミという新たな日本人スーパースター”ではなく“あのノアのKENTAがやってきてくれた”という感覚で見ているファンも少なくないという。アメリカでのデビュー時には封印していた必殺技go2sleepを解禁した際の反応でも、それは分かった。


 契約から3年、欠場期間が長かったが、それを糧にできるかどうかは今後の自分次第。「あの欠場があったから、今の自分があると思えるようにしたい」とヒデオは言う。


 かつて丸藤正道らと、とてつもなくハードでハイクオリティなノアのジュニアヘビー級戦線を作り上げた立役者だ。「ヒデオ・イタミとKENTAのバランス」が完成した時にこそ、今回はお預けだった真の歓喜が待っている。


文・橋本宗洋

(C)AbemaTV格闘TIMES

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