ケニー・オメガ、初代IWGP USヘビー級王者戴冠 WWEにも存在するUS王座の歴史

現地時間7月2日、新日本プロレスのロス大会「G1 SPECIAL in USA」で行われた初代IWGP・USヘビー級王座決定トーナメントは、ケニー・オメガが石井智宏との決勝戦を制し初代王者に輝いた。


ケニーはジェイ・リーサルを、石井はザック・セイバーJr.をそれぞれ準決勝で破って迎えた決勝戦は、ケニーが場外に設置したテーブルへの断崖式ドラゴンスープレックスという荒技で石井の体をテーブルに貫通させたのを皮切りに壮絶な死闘となった。


逆水平合戦からケニーがVトリガー(ランニングニー)を炸裂させれば、石井は頭突きやラリアットで応戦。二人の激し過ぎる攻防に場内からはスタンディングオペレーションが起きた。ケニーが掟破りの垂直落下式ブレーンバスターを繰り出すと、石井はケニーの必殺技・片翼の天使で返すなど一進一退の展開が続いたが、30分過ぎにケニーがリバースフランケンシュタイナーから再びVトリガ一を決め、最後はリストクラッチ式の片翼の天使で石井をマットに突き刺して激闘に終止符を打った。


初代USヘビー級王座を戴冠したケニーは「つらい戦いだった。苦悩もあったが、ここまでこれた。このショーはここにいる皆で成功に導いたものだ。来年のニュージャパンのアメリカの興行はもっと大きな場所で開催して成功させる。そしてこのベルトは世界中の猛者を集め、伝説の防衛戦を見せていくことで価値ある物になる」とコメントした。


■IWGP・USヘビー級王座の歴史

IWGP・USヘビー級王座は、新日本プロレスにとって今後の米国展開の目玉ともなるタイトル。木谷高明オーナーは今回のロス大会について「大成功と言ってもいい。もっと大きい会場でも良かった」と総括した。来年もロス大会を開催することがアナウンスされ、木谷オーナーは「いずれは巡業スタイルも試したい」と今後の展望を明かした。


USヘビー級王座は、世界最大のプロレス団体であるWWEにも存在し、世界王座、ユニバーサル王座、インターコンチネンタル王座に続く扱いで、団体の中堅クラスの王座と位置づけられている。この王座の歴史は、NWAのタイトルとしてミッド・アトランティック・チャンピオンシップ・レスリングが1975年1月1日創設したことから始まった。初代王者は「ミスター・プロレス」と呼ばれたハーリー・レイスで、ジョニー・バレンタイン、リック・フレアー、ダスティ・ローデスなど名だたる大物レスラーがその腰にベルトを巻いた。


1960年~80年代には全米各地にUSヘビー級王座が存在し、シカゴ、テキサス、サンフランシスコなどの各地区で認定されていたが、それらの団体が消滅したことで、オリジナルのミッド・アトランティックのUS王座が唯一のUS王座と命名された。


NWA US王座はWCW設立後はWCW USヘビー級王座として管理され、スタン・ハンセン、スティーブ・オースチン、佐々木健介らが戴冠したが、2001年に団体が崩壊したことによりWWF(後のWWE)管轄となった。


2001年11月17日に開催されたSurvivor Series 2001でWWFインターコンチネンタル王座と統一され一度封印されるが、2003年、RAWでインターコンチネンタル王座が復活したのを受け、当時、番組GMであったステファニー・マクマホンがSmackDown!でUS王座を復活させた。


WWEにおいてUS王座復活後の初代王者はトーナメントを勝ち抜いたエディ・ゲレロで、ジョン・シナ、ザ・ミズ、シェイマスなど現在もWWEで活躍するスーパースターがトップレスラーになる足がかりとしてUS王座に就いている。


IWGP USヘビー級王座の設立に関しては、内藤哲也が「インタコンチ王座と意義や位置付けが一緒じゃないか?」と異を唱えるなど賛否両論があるが、ケニーが自身でコメントしているように、世界中の強豪と防衛戦を行い、激しい闘いを見せることができればベルトの価値は自然とあがっていくことだろう。


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