競技として階級ありきではなく、選手ありきなのが“イズム” 立ち技格闘技「Krush」、新階級・王座発表

(王座決定トーナメントに出場する4選手。会見では平岡(左端)の決意の強さが目立った)


7月10日に行なわれた記者会見で、立ち技格闘技イベントKrush(7月16日(日)17時~AbemaTVで生中継)に新たな階級・王座が作られることが発表となった。これまで男子が-53kgから-70kgまで8階級、プラス女子で運営されてきたKrush。今回、新たに女子-45kgが制定され、その初代王者を決める4人制トーナメントが実施される。9月8日の後楽園ホール大会で1回戦、その勝者が来年1月の後楽園大会で決勝戦を争う。なお、従来の女子王座は「Krush女子-50kg」のカテゴリーに。


トーナメント出場選手と1回戦の組み合わせは、以下の通り。

平岡琴vs松下えみ

443vsCOMACHI


平岡以外の3人はすでにタイトルを獲得した経験があるが、「Krushが一番だと思っているので関係ない」と平岡。デビュー戦からKrush一本で闘っており、このリングへの愛着は強い。「私がベルトを巻かなければ始まらないと思ってます。ベルトにかける気持ちの重さが違う。(ベルトができるまでの)道を作ってきたのも私だと思っているので」


前回、数多くのベルトを持つLittle Tigerとの試合に向けても「この階級を引っ張る」と宣言し、実際に勝利している平岡。タイトル創設は、確かに平岡の活躍があってのことだろう。その意味で、この階級の主役候補は平岡だ。


Krushでは、タイトル争いを自然の流れに任せてきたわけではない。-55kg、-60kg、-63kgの3階級からスタートし、選手層に合わせて階級・ベルトを増やしてきたという歴史がある。競技として階級ありきではなく、選手ありきなのがKrushのイズムなのだ。簡単にいえば「形だけで空洞化してしまうようなタイトルならいらない」というスタンス。


平岡の存在もあり、これなら盛り上がる、ファンにいいものが提供できると主催者側が判断したから、この女子-45kg王座も作られたはずだ。「打ち上げ花火にはしない」と語ったのは宮田充プロデューサー。ベルトを作った後も自然の流れに任せず、強豪外国人の招聘など、常にタイトル戦線を活性化させてきた。


女子-45kgはどのような形で盛り上げるのか。ファンの多くが期待するのは、やはり平岡がチャンピオンになることかもしれない。とはいえ、トーナメントを行なう以上、そこに“予想外の展開”や“主役交代劇”の可能性はある。この階級の盛り上がり、その鍵を握るのは平岡だけではない。平岡を簡単には主役にさせない、引き立て役になってたまるかという3選手の意地も、大きなポイントだ。

文・橋本宗洋

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