ハリウッド式デスティーノ炸裂!『豆腐プロレス』後楽園大会は、ドラマを超越した闘いに

8月29日に開催された『豆腐プロレス The REAL 2017 WIP CLIMAX』は、非常に珍しいシチュエーションの大会だった。会場はプロレス・格闘技の“聖地”後楽園ホール。行なわれるのもプロレスの試合なのだが、リングに上がるのはAKB48、SKE48など48グループのメンバーであり、これはドラマ『豆腐プロレス』の“現実版”。観客席を埋め尽くしたのはアイドルのファンで、取材エリアには芸能メディアもプロレス記者もいるという不思議な状況であった。

ドラマの2年後という設定で行なわれたこの日の試合。メインイベントではハリウッドJURINA(松井珠理奈)&道頓堀白間(白間美瑠)vsロングスピーチ横山(横山由依)&チェリー宮脇(宮脇咲良)のタッグ王座決定戦。最後はJURINAが「ハリウッド式デスティーノ」で横山からスリーカウントを奪ったが、横山の蹴り技、その的確さも光った。

正直に言えばプロレスラーとしての技量はバラバラ。打撃が弱々しい者もいれば、華麗なムーンサルトプレスを決める者も。そうして輝きやファンからの歓声に容赦なく差がついてしまうところもプロレスらしく、また総選挙を思えばAKBらしくもあるのかもしれない。

ドラマの軸であり、大会でもメインを務めたのは珠理奈と宮脇だったが、現実のリングに上がってみると、決してこの2人が突出していたわけでもなかった。ヒールユニット・工事現場同盟のユンボ島田(島田晴香)&クイウチ松村(松村香織)の振り切れた闘いぶりをはじめ、「本当にプロレスラーになればいいのに」と思わせるような身体能力を持つメンバーも。

何より、全員の真剣さ、プロレスへのリスペクトが伝わってきた。「プロレスファンの方が見てがっかりしないしないような試合をしなきゃいけない」という珠理奈の言葉は、おそらく全員が共有していたのではないか。


宮脇は、試合をしていて「役との境目がなくなった」そうだ。そして相手チームがチャンピオンベルトを受け取った姿を見て「本当に悔しかった。ここまでガチ泣きしたのは始めてだったかもしれないです」とも。つまりそこには、ドラマの再現という部分を超えた感情があったということであり、それこそがまさにプロレス=闘いだろう。


メイン後には出場メンバーが『シュートサイン』を歌って華やかに終了……と思いきや、そこにオクトパス須田(須田亜香里)率いる「ダースーベーダース」が乱入、チャンピオンベルトを奪い去るという衝撃的なラストシーンに。アイドルイベントではなく、あくまでプロレスの大会として終わったという形であり、「次」が見たくなる展開。ドラマ、そして大会の継続に期待大、である。

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