勝利の決め手は“ある言葉” 梅野源治、壮絶な打ち合いに勝利した裏側

9月6日、東京・後楽園ホールの「REBELS.52」で、スアレック・ルークカムイと対戦し、壮絶な打ち合いに勝利した梅野源治。

4月の「KNOCK OUT」でロートレック・ジャオタライトーンに判定負け。続いて5月に自身の保持するラジャダムナンスタジアム認定ライト級タイトルマッチをかけたサックモンコン・ソーソンマイ戦でダウンを奪われるなどして結果3-0の判定負けでタイトル陥落と、今年の春先の2連敗。さらに度重なる怪我からの復帰戦ということもあり、自身のブログ(「梅野源治 キック世界制圧」Powered by Ameba)でも「怪我や二連敗中ということもあってかなりプレッシャーや不安があった。」と試合を振り返った。


このブログで梅野は、試合に臨むにあたり会長やトレーナー、仲間たちの支えなどへの感謝を述べるとともに、この試合に至るまでの厳しい怪我の状況が綴られている、さらに大会の翌日会見では「一時は引退も考えた」とここ数ヶ月の心の葛藤を明かした。


「4月の試合で上腕二頭筋断裂、鼓膜破裂、眼窩底骨折。 この怪我で腕に力が入らなくなって物が二重に見えて。5月の試合では肋骨と頬骨を骨折。頬に肘をもらってより物が二重に見えるようになって。。試合後にランニングをしても真っ直ぐに走れなくて。 ロープを飛んでいてもフラついて。 トレーナーが持つミットにパンチや蹴りを打ってもちゃんと的がしぼれなくてうまく当てられない。この時に(もう終わりだな。)って本気で思って。」と、試合後のコメントでも触れた厳しい状況を詳細に綴っている。


激戦を制し、一夜明け会見で梅野は今回のスアレック戦と、その前に”引退も考えた”という非常に厳しかった状況を語りはじめた。


試合全体については「常に前に出たのは僕だったので、その結果スアレックが3Rあたりからスタミナが切れて来たのはそれが理由だと思います。普段だったらスアレックと対戦する選手はみんな下がっちゃって、それでスアレックの打撃が当たってプレッシャーもかけて行ける、だから疲れない、今回は思い通りにさせなかったのが勝利のポイントだと思います」と冷静に語った。


そんな梅野だが勝利への決め手は、セコンドや応援団の「落ち着け、怒るな」という意外な言葉だったことも明かした。


「復帰戦。4月の試合でも、5月の試合でも負傷していて、今回の試合で途中で終わるわけにもいかない。(傷が)深いなと自分でも判っていたので、”またか・・・”というイライラと、血が目に入って見えなくなったらという不安と、一瞬ペースが崩れそうになったんですけど。コーナーに戻ったときに、なかかな言われる言葉じゃないですけど”怒るな、落ち着け”とアドバイスで”怒るな”となかなか言われないと思うんですけど(笑)僕の性格を知ってるんで。そこで冷静になれたのかなという印象があります。応援に来た仲間たちからも”落ち着け!”と凄く聞こえたので…あそこまで連呼される選手はみたことないので(笑)」とはいえまだ「目が二重に見えることがある…」と過去のダメージが完全に癒えていないことを明かした梅野だが、自身の格闘家として在り方はあくまでもストイックだ、一時は現役引退も考えたという。


「僕は格闘技にすがりつきたくない。強くなれないのにやっているというのは美学に反する、格闘技をはじめたときに”世界で1番強い男になりたい”という目的があったので、途中からそれが仕事でも収入もあるんで”お金のことを考えるな”というのはおかしな話かもしれないですけど、でも夢とお金を同じにしたくないというか・・・格闘家で職業だからしょうがないですけど、何か納得できなくて、それがズレちゃっているのであれば続ける資格はないんじゃないかと。目がなかなか見えなくなっていて、練習も集中できず弱くなってて、それでも承認欲求のためだけに格闘技を続けてる。そんな姿をみせるのは失礼だし、現役続行していったら自分の価値も下がるだろうし積み上げてきたものを全部自分で崩してしまうように思ったので。強くなれなかった僕は辞めると、ずっと悩んで考えていて、会長にも言いましたし・・・」


「僕が諦めかけていた時に、仲間があきらめずに”お前はもっと強くなる”という言葉」で目を覚ましたという梅野。無名時代から上がったリングともいえる「REBELSへの原点回帰」や思いなどを約30分に渡り語り、今後については「一人でも多く、梅野源治という存在を知ってもらって、僕だけの名前を売るんじゃなくてREBELSって名前もしっかり売っていく、そういうった動きをして行きたい」と抱負を語った。

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