格闘家・菊野克紀、テコンドー挑戦!「倒す闘い」で東京オリンピックを目指す

これまでDEEPやDREAM、UFCとMMAで活躍、現在は異種格闘技の舞台「巌流島」を主戦場としている菊野克紀が、テコンドーに挑戦することになった。

(五輪を目指す菊野と、全日本テコンドー協会の岡本副会長)


これは10月11日の記者会見で発表されたもの。会見にはシドニー五輪で銅メダルを獲得した岡本依子さん(全日本テコンドー協会副会長)も同席。もともと食事の席で岡本さんが菊野をテコンドーの世界に誘ったことから、話が始まったという。


「テコンドーは蹴り技主体で顔面パンチとローキックがない。僕がやってきたこととは違うんですが、ルールをよく聞いたら、これは闘えるんじゃないかと思いました」

そう語る菊野。なぜなら「プロテクター越しにですが思い切り当てて効かせていい、倒していいというルール」だからだ。プロ格闘技の世界に「三日月蹴り」を持ち込み、現在は沖縄拳法空手の稽古に励む武道家の菊野。効かせる打撃の追求というテーマにおいて、テコンドー挑戦も合致するということだろう。


菊野はまず10月29日の東日本地区大会に出場、そこから来年の全日本大会、強化指定選手入り、世界ランキング入りを狙い、最終目標を2020年の東京オリンピックとしている。

「オリンピックには憧れもジェラシーもありました」という菊野は「まさか35歳でオリンピックを目指せるなんて」とも。もちろん道のりは険しいが、大きな目標と新たなチャレンジに「何より僕が一番楽しんでます」と言う。


練習では「ボコボコにされてます。蹴りが見えないんですよ」という菊野は「テコンドーのポイント勝負をしたら勝てない」と、あくまで沖縄拳法空手でテコンドーに挑み、「効かせる闘い、倒す闘い、相手の心を折る闘い」で勝ちたいという。強烈な突きや蹴りで相手にダメージを与え、動きを鈍らせてからポイントを奪ったり、テンカウントのノックアウトに勝機を見出すつもりだ。


とはいえ、ルールや技術に慣れることも必要。テコンドー独自のディフェンスや間合いを学び、同時進行で参戦する巌流島にも活かしたいという。

「テコンドーをやることで勉強になってます。相乗効果があるし、巌流島もテコンドーも盛り上げていければ」

(テコンドーでは菊野も白帯 新鮮な姿だ)


全日本テコンドー協会としても、菊野のような他ジャンルからのエントリーは大歓迎とのこと。「ぜひ他の格闘家の方も出てきてほしいです」という岡本さんは「バスケの選手も向いてると思うんですよ。大きいしステップが使えるので」という持論も。「テコンドーの人たちはあたたかいし、排他的なところが一切ない」とテコンドーを満喫している菊野。ベテランと呼ばれる年代になってオリンピックを目指し、新競技にチャレンジするのは、常に独自のスタンスで格闘技に取り組んできた菊野らしい選択と言えそうだ。

文・橋本宗洋

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