“プロレス界の帝王”よ復活してくれ!高山善廣の軌跡と激闘を振り返る

今年5月、試合中に負傷し救急搬送された“プロレス界の帝王”こと高山善廣。現在、「頸髄損傷および変形性頚椎症」と診断され、首から下が動かない状況で厳しいリハビリに励んでいる高山を応援する特別番組「俺たちの帝王 高山善廣 『SOMEDAY』」が放送される。


番組では、ケガと懸命に戦う帝王を支援すべく、有志たちによって設立された「TAKAYAMANIA」の活動を紹介。「TAKAYAMANIA」の有志代表である鈴木みのるや関係者から高山の現状について語られると共に、小橋建太、天龍源一郎、中邑真輔、前田日明、武藤敬司ら、これまで高山と激しい闘いを繰り広げたライバルや先輩レスラーから寄せられたコメントを放送する。


さらに、新日本プロレスや総合格闘技イベント・PRIDEなどでジャンルを超えて輝きを放ってきた帝王の軌跡や激闘もオンエアされる。


■サラリーマン生活を経てから25歳でプロレスデビュー

高山は大学卒業後、サラリーマン生活を経て1991年11月にUWFインターナショナルに入門。団体の絶対的エースだった高田延彦の強さに憧れて厳しいトレーニングに耐え、1992年6月、金原弘光戦でデビューを果たした。


1995年10月9日の東京ドームからスタートした新日本プロレスとの全面対抗戦の流れから、安生洋二、山本健一と「ゴールデン・カップス」を結成。CD発売やテレビ出演などリング外にも活動の幅を広げた。


1996年9月11日のUインター神宮球場大会では、全日本プロレスの川田利明との対戦が実現。高山は川田のジャンピング・ハイキック4連発で敗れたが、全日本プロレスのトップ選手が初めてU系のリングにあがった歴史的な一戦となった。


同年12月のUインター解散後、Uインター関係者が立ち上げた受け皿団体・キングダムに移籍した高山は、1997年3月、前年に敗れた川田利明を追い、フリーランスとして全日本プロレスに参戦を果たす。


■ノーフィアーで一世を風靡

全日本プロレス参戦当初は、Uインター時代の先輩・垣原賢人とタッグを組むことが多かったが、1998年の「世界最強タッグ決定リーグ戦」で大森隆男と初合体。リーグ戦は1勝6敗の成績に終わるが、上を目指すという共通の目的があったことで意気投合、タッグ存続を決定した。


大森とのチーム名を「ノーフィアー」とすると、リング上の闘いが重視される全日本プロレスにおいて威勢のいい言動で自らをアピールし、異彩を放つともに快進撃を始める。


1999年6月、ハヤブサ&新崎人生からアジアタッグ王座を奪取。同年7月にはジョニー・エース&バート・ガンから世界タッグ王座を奪取し、史上初の世界タッグとアジアタッグのタッグ三冠王に輝いた。


■PRIDEや新日本プロレスのリングで存在感を見せつける

2000年8月、プロレスリング・ノアの旗揚げに参加し、三沢光晴と初代GHC王座を争った高山だったが、新たなる闘いを求めてフリーの道を選択。総合格闘技のリングに打って出た。


2001年5月23日、PRIDEに初参戦した高山は“野獣”藤田和之と「日本人ヘビー級プロレスラー」対決を行った。プロレスラーとしては断然キャリアのある高山だったが、バーリトゥード系の経験で勝る藤田の肩固めに失神。レフェリーストップで敗れたが、恐れ知らずの姿勢で観客を魅了した。


翌2002年6月23日のドン・フライ戦では、お互いが相手の首に手をかけてノーガードで殴り合う壮絶な戦いを繰り広げ、顔が変形するほどの凄惨な試合となった。最後はフライのマウントパンチの連打でTKO負けとなった高山だが、この極限のド突き合いは、今でも世界中の格闘技ファンの心に強く刻まれている。


帝王が存在感を見せつけたのは、総合格闘技のリングだけではない。2002年4月に新日本プロレスに乱入した高山は、IWGPヘビー王者の永田裕志をエベレスト・ジャーマンでKO。5月2日の東京ドームでIWGPヘビー級王座に挑戦した高山は、壮絶な蹴り合いを展開。永田のハイキックで敗れたものの、この試合は同年のプロレス大賞ベストバウトに選ばれた。


同年9月にプロレスリング・ノアでGHCヘビー級王座を獲得した高山は、2003年5月には永田裕志からIWGPヘビー級王座を奪取。2004年に8月の試合後、脳梗塞で倒れ、長期戦線離脱となったが、2006年7月16日のノア日本武道館大会で、プロレスラーとしては過去に例のない脳梗塞からの復帰を果たす。


2009年3月14日、全日本プロレス両国国技館大会でグレート・ムタから三冠ヘビー級王座を奪取した高山は、日本国内3大メジャー団体のヘビー級シングル&タッグタイトル全制覇という偉業を成し遂げた。


その後もさまざまなリングで活躍し、闘う魂を見せてくれた高山が、病状を克服してトップロープをまたぐ「SOMEDAY/いつの日か」が来ることを信じたい。


「俺たちの帝王 髙山善廣 『SOMEDAY』」は10月29日(日)夜6時~AbemaTVで放送

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