ビートたけしに続け!ゲットーから成り上がった若きK-1王者、武居由樹 「足立区の地元のみんなで世界に」

現在のK-1戦線で最も注目度が上がっている選手の一人が、武居由樹だろう。まだ21歳という若さだが、昨年、Krushの-53kgチャンピオンになると今年はK-1スーパー・バンタム級(-55kg)王座決定トーナメントで優勝。武尊に続き第2代王者となった。

チャンピオンとしての初戦、9月大会では自分よりキャリアが上の伊澤波人をKO。さらに評価を上げている。そんな武居が所属するのは出身地である足立区のジム「POWER OF DREAM」。試合後のマイクや記者会見での第一声が「足立区から来た武居由樹です」なのはファンにおなじみだ。


もともとは「デビューしたての頃の会見で、何かインパクトを出せないかなと思って言い始めたのがきっかけです」と武居。


「足立区はあまりいいイメージを持たれてないのかなって思うんですけど、僕みたいなK-1のチャンピオンもいるよってことも知ってもらえたらと思いますね。足立区といえば武居由樹っていうイメージにしていけたら嬉しいです。うちのジムはほとんどが足立区出身。地元のみんなで頑張って世界に行こうというのが目標なんです。地元の仲間で頑張って、それを地元の人が応援してくれるっていうよさがあります。だからチャンピオンになって区長さんを表敬訪問したり、成人式で話をさせてもらったのは嬉しかったですね」


9月の試合では、選手紹介VTRで『足立区の武居から世界の武居へ』というキャッチコピーが使われた。これはもちろん、足立区出身の大先輩、ビートたけし/北野武監督へのオマージュ。武居も「いつか会ってみたい」と言う。


デビュー当時も-55kgで試合をしていたが、ほぼ減量なしで試合をしていたため、どうしてもパワーの差があった。しかしKrushに-53kgの階級ができると才能が開花。パワー負けすることもなくなり、一気にチャンピオンに。軽量級のスピーディーでテクニカルな闘いで、なおかつKOもできるのが武居の魅力だ。11月23日のさいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナではアメリカの強豪ビクトー・サラビアとの対戦が決定。サラビアは前王者・武尊とも対戦しているだけに、チャンピオンとして比較されることになるが、それも含め「噛み合う試合になると思います。絶対に面白くなる」と武居。


ちなみにプライベートの話を聞くと「普段は銭湯に行ったり、ダーツに行くくらいですね。あとマンガは好きですけど……あんまり趣味がないんですよね」とのこと。試合後にリフレッシュで旅行に行くという選手もいるが「うちのジムは外泊禁止なので(苦笑)」。子供たちを多く預かっているジムということもあり、教育的な面もあるのだろう。


「世界チャンピオンになっても、まだ子供だと思われてるんでしょうね、僕が。会長に大人だって認めてもらうのが今の目標かもしれないです(笑)」


文・橋本宗洋

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