スターになる気はない、名声もいらない “ミスター大和魂”大和哲也、新生K-1に帰還

11月23日(木・祝)に開催される「K-1 WORLD GP JAPAN~初代ヘビー級王座決定トーナメント~」のスーパーファイトでKrush-65kg王者・中澤純と対戦する大和哲也。かつて旧K-1の主役の一人でありながらその消滅とともに一時はリングから遠ざかった大和だが「新生K-1でチャンピオンになるために帰ってきた」と言い切る。


パンチやキックといった武器を、しなやかさやひねりなど負荷をかけるトレーニングを通してより効果を高めるという地道な作業を通じて強化しているという大和。キックボクシングの技術向上やその基礎となるトレーニングに加え合氣道の稽古で精神面の鍛錬、現在の彼が提唱しつづける「合氣ック」の原点ともいえる。自身の分野では指導的立場である大和が白帯を締め初心に戻れる心地いい場所だという。


「合氣道をはじめて変わりましたね。パンチは手で打つから手に意識が行く人が多いですが、じゃないんです。力の出どころをもっと下に置く。手からじゃなくて足のほうから打つ。」さらに「軸を線で使いさらにその軸を消す」など、一流のキックボクサーが、いかに体を柔らかく使うかという合氣道の技術を実践することでより強い自分を見出している。


2010年K-1 WORLD MAX-63kg王者から、旧K-1消滅後はムエタイの世界で王者になり、そのままムエタイの世界に身を投じて行こうという気持ちだったという大和だが「K-1の盛り上がりを見ていて自分の心が突き動かされた。我を張ってムエタイの肘有りルールで闘い続けても引退する時に後悔すると思った。旧K-1王者として新生K-1に上がるのが筋じゃないかと」と正直な気持ちを告白する。


「各階級スターだらけの中で僕はスターになろうとは思っていない。僕は僕の色で行きたいし、僕にしかできないメッセージ性もあると思う。そのためには強くなければいけない。ゆくゆくはK-1チャンピオンを目指しますけど。各階級で強いパウンド・フォー・パウンドで、ただ単に強いだけじゃなくて。


“彼は強いだけじゃなくて人間性もしっかりあって、人間力もある彼こそチャンピオンの中のチャンピオンだ”と言われるような存在になりたいと思いますし、自分は自分の価値観を見出して行きたい」


K-1というメジャーなリングで大和が伝えたいことは、他の選手たちとは一線を画している印象だ。世の中の名声などを強さの源、モチベーションにしてのし上がるファイターも一つの道かもしれないが、紆余曲折を経てより心の強さと技術の研鑽にささげている大和哲也とファイターに注目して行きたい。

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