「アイドル最強になりたい」仮面女子・川村虹花が女子MMA挑戦 殴り合い上等の覚悟

RIZINでのRENAたちの活躍で日本でも女子MMAが注目される中、12月3日の女子MMAイベントDEEP JEWELSにアイドルが参戦する。仮面女子のメンバー、川村虹花だ。

(公開練習では腕十字や裸絞めも披露 総合的に力をつけてきた)


川村はこの春から練習を開始。9月にはガンバレ☆プロレスでレスラーとしてもデビューしているから、一時期はアイドル活動とプロレスの練習、MMAの練習に同時に取り組んでいたことになる。しかも仮面女子は年間1000本ものライブを行なっているから、かなりハードな生活を送ってきたことは間違いない。ちなみに練習は「週6」でやってきたという。


プロレスの試合でも運送神経のよさ、度胸のよさを見せつけた川村。それはMMAでも活かされそうだ。指導する山崎剛氏曰く「本番で力が出せるタイプ」。公開練習でのミット打ち、スパーリングを見ると、打撃はかなりパワーがありそうだ。


“最強の地下アイドル”を標榜する仮面女子は、さいたまスーパーアリーナでライブを開催したこともある。川村には「アイドル最強になりたいし、格闘家としてもさいたまスーパーアリーナに」という夢があるそうだ。


アイドルが格闘技に挑戦することについて「甘いと言われるかもしれない」と川村。しかし「私は生半可な気持ちではやってないので。アイドルでも闘えるということを見せたいし、強ければ応援してもらえると思います」と決意を語っている。


「試合でアイドルの命である顔を殴られるかもしれないが、もし顔が腫れたら?」という質問に対して、川村は「(仮面女子の衣装である)仮面で隠します」と笑顔で語っている。これはネタというか、「アイドルなのに顔を殴られる」ことについての質問が絶対にあると想定しての、あらかじめ考えていた答えではないか。実は本人は(できればそうなりたくはないだろうが)試合で殴られること、顔が腫れることなどさほど気にしていないのかもしれない。少なくとも、それが嫌なら格闘技に挑戦しようと思わないだろう。


アイドル戦国時代と呼ばれる中で独自の活動を見せ、特異なポジションを築いてきた仮面女子。メンバーは肉体的にも精神的にもタフでなければ務まらないだろうし、それは世間一般で言う“アイドル”のイメージとはまったく違うものだ。


川村は試合前の1週間はライブを休み、コンディション作りに集中。そのおかげで調子はいいようだが「メンバーにもファンのみなさんにも毎日会っていたので、(ライブに出ていないことで)ありがたみが分かるようになりました」と言う。ファンの人たちを待たせてしまっているので、試合で恩返しができれば」とも。このあたりはアイドルならではのモチベーションと言えそうだ。試合ではメンバーとともに入場するという。

(練習拠点のジム「Me,We」にて山崎剛代表と 川村が持つポテンシャルを山崎代表も高く評価している)


山崎氏によれば、川村は「やれる範囲ではいい仕上がり」。本来はもっと時間をかけて実力を蓄え、アマチュア大会で勝ったり負けたりしながら力を試していきたかったようだ。しかし今回、ルールはセミプロルールながらプロイベントで大々的にデビューすることに。つまり今回の試合にはスクランブル発進という面もある。「注目度が高いので勝たせないと」と山崎氏。


また対戦相手のREICAは打撃系であり、その対処が試合のポイントになるだろう。打撃で対抗するか、あるいは寝技に持ち込むか。いずれにしても、ある程度のダメージを覚悟しながら弱気にならずに攻めていくことが重要だ。打撃をもらって弱々しい姿を見せてしまうのは、川村が最もしたくないことではないか。


ミット打ちでは、打撃の重さだけでなくガードを落とさないことを徹底する姿も目立った。練習でやってきたことを試合で出すのは難しいとも言われるが、そこで期待したいのが川村の度胸のよさ、ハートの強さだ。


この試合からプロへ、そして大舞台へとつながるか。今回はその第一歩となる。他の選手のように「一アマチュア選手」として経験を積むというわけにはいかないが、注目されればされるほど力を発揮できるのがアイドルというものだろう。

文・橋本宗洋

続きを見る