衝撃の解散!名物団体「ガッツワールド」 エース・ダイスケが真っ向勝負を貫き引退

ガッツワールドの“永遠エース”ダイスケが、12月2日の新木場1st RING大会で引退試合を行なった。

(会見に出席した石島(中央)、ダイスケ(右)、雁之助)


現在34歳、レスラーとしてはまだ衰えてはいないダイスケが引退を決意した理由は腰とヒザの負傷。「続けるだけならできるが、ダイスケらしい試合ができるうちにケジメを」と考えたという。


その言葉通り、ダイスケは引退ロードでもこれまで同様の真っ向勝負を常に展開。グラウンドのテクニックも含め、奇をてらわないスタイルが高い評価を得てきたダイスケらしい闘いを見せてきた。


この引退興行では、ダイスケは2試合に登場。まず第1試合で新人・室田渓人のデビュー戦の相手を務め、メインではゆかりの深い選手たちと6人タッグ。ガッツ石島、翔太と組んでミスター雁之助&マスクド・ミステリー&大谷譲二と対戦した。

(12月2日のラストマッチ。ダイスケは最後まで激しい攻防を展開)


もちろん試合はダイスケが中心の攻防に。ダイスケはとりわけ、若い大谷に厳しく当たっていく。それに応えて大谷も奮戦。最後はダイスケも得意とするエルボーを大谷が連発で決め、大金星となる3カウントをダイスケから奪った。デビュー戦の相手、若い選手相手の黒星と、ダイスケは未来を示す形でリングを降りたと言っていいだろう。


その2日後、都内のプロレスショップ・闘道館で会見が行なわれ、ダイスケは「まだ引退の実感はないですが、一つの区切りをつけられたこと、自分の足でリングを降りることができたのは幸せです」とコメント。そしてこの会見で、ガッツワールドの解散という発表も。最終興行は来年4月15日の新宿大会。2.3新木場、4.1大阪と合わせ、ガッツワールドの大会は残り3つとなる。


解散決定について、代表のガッツ石島は「ガッツワールドはダイスケと2人で旗揚げした団体。ダイスケが引退した後、維持していくことはできますが、そのことが選手たちの足かせになってはいけない」とコメントしている。ダイスケ引退をきっかけに、何度も話し合った末での結論だという。


ラスト興行となる4.15新宿大会では、団体の相談役として、また主力選手としても活躍してきたミスター雁之助が引退、プロレス界からも離れるという。雁之助は2008年に一度、引退。その後ガッツワールドの後楽園ホール進出を機にカムバックし(2014年)、シングル王者にもなった。体力的にはまだできるというが「来年で50歳。復帰したミスター雁之助はガッツワールドと共に歩んできたので、ここで一緒に終わりたい」。


雁之助以外の選手は現役続行。石島は団体解散後も選手のマネジメントなどを行なうほか、単発のプロデュース興行も考えているようだ。またダイスケは今後、雁之助にかわりガッツワールドの2代目相談役に就任。特に大谷、室田という若い選手の指導や今後の活動に関するバックアップをしていきたいという。それだけに、解散と今後についても「前向き」だと石島。


「団体は続けるのも難しいが、やめる決断をするのも難しい。簡単にやめないでくれとは言えない」とは雁之助の言葉。ガッツワールドは13年前、学生プロレス出身の石島がダイスケとともに“下積み”なしで旗揚げしたため、業界の中で「あれでプロなのか、と思われてきた」(雁之助)。しかし、活動を続けるうちにしっかりと実力をつけ、試合のクオリティも評価されるようになり、後楽園ホールにも進出。フリーも含め実力派、個性派が数多く集まる団体になっていた。

(ダイスケ引退セレモニー。これからは団体のカウントダウン、そして個々の闘いが待っている)


内容的にも興行的にも、目に見えて不調というわけではなかっただけに解散決定は衝撃的だ。“武骨”をスローガンに独自の存在感を発揮してきた名物団体。その最後の闘いを、できる限り多くのファンに見届けてほしい。

文・橋本宗洋

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