アップアップガールズ(プロレス)新展開!シングル、タッグに分かれ先輩レスラーとの対戦へ

(東京女子プロレスのリングでも、毎大会ミニライブを披露しているアプガ(プロレス))


アイドル、タレントからリングに上がるようになった女子レスラーは少なくないが、その中でもアップアップガールズ(プロレス)は珍しい存在だ。


出場しているのは“筋肉アイドル”才木玲佳や“クビドル”伊藤麻希も上がっている東京女子プロレス。多くの“アイドルレスラー”がアイドルとしてある程度キャリアを積んでからプロレスの道に進んできたのに対し、アプガ(プロレス)はアイドルもプロレスも完全同時進行である。企画自体、アップアップガールズ(仮)とDDTのコラボで、オーディションで選ばれた4人のメンバー(ラク、ヒカリ、ヒナノ、ミウ)はアイドルとしてもレスラーとしても新人だ。


つまり、アイドル出身レスラーの武器となる、ライブで鍛えた“舞台度胸”があらかじめ備わっているわけではないということ。ライブデビューは昨年8月、試合デビューは今年1月4日で、まだまだ場数が足りない状態だ。


そんな中、アイドルとしては「対バン十番勝負」と題して様々なイベントに出演。積極的に経験を積んでいる。持ち時間はイベントにより違うが、歌うのは『アッパーキック!」1曲のみ。先輩であるアプガ(仮)、アプガ(2)=2期の曲をカバーすることもなく、同じ曲を何度も繰り返し披露する異色のステージだ。これは見せ方を鍛えるための、運営側の「あえて」のスパルタ教育か。


プロレスでは、デビューから数戦はメンバー同士のタッグマッチが続いた。リング上に頼るべき先輩レスラーがいないという点で、これも試練だったはずだ。2月に入ると先輩と組んでのタッグマッチが組まれ、カードに幅が出てきた。2月18日の新木場1stRING大会では、ヒカリvsミウのシングルマッチも。

(2月18日の初シングルマッチで勝ったのはヒカリ。3.3成城大会では先輩との対戦が組まれた)


この試合に勝ったヒカリは、3月3日の成城ホール大会で辰巳リカと対戦することになった。メンバー以外とのシングルマッチはこれが初であり、辰巳は東京女子の上位陣の一角。ヒカリはアプガ(プロレス)の先陣を切って新たな挑戦をすることになる。


ヒカリはもともとプロレスファンで、ステージでの自己紹介によれば「好きなレスラーは(デスマッチのカリスマと呼ばれる)葛西純さん、好きなデスマッチアイテムは蛍光灯」。自身もいずれデスマッチをやってみたいという。以前にも東京女子プロレスの新人オーディションに応募しており、その際は地方在住だったこともあって「高校を卒業してから」となったそうだ。


「アイドルになりたいからプロレスも」ではなく「プロレスがやりたいからアイドルも」なのがヒカリ。メンバーの中で誰よりもプロレスが好きだし、詳しかった。


にもかかわらず、デビューから2連敗。ソフトボール部出身で体力があるミウのカナディアン・バックブリーカーに敗れている。「プロレスが好きだというだけでは勝てない」という現実に直面したのだ。だが3戦目でミウにリベンジを果たすと、2.18新木場のシングルマッチでも勝利。どちらも回転足折り固めというテクニカルなフィニッシュだった。


デビューしてわずか2ヶ月のアプガ(プロレス)にも、試合を重ねる中でこうしたドラマもあった。アプガ(仮)はハロプロエッグ(研修生)出身だが、ハロプロでデビューできなかった過去がある。根底にあるのは悔しさや負けん気だ。その妹分であるアプガ(プロレス)も、敗戦からスタートしたヒカリが結果を出し、先輩とのシングルマッチに挑む。このあたりはアプガの“イズム”なのかもしれない。


この3.3成城大会では、坂崎ユカ&ラクvsヒナノ&ミウというカードも組まれている。オーディションを受けるまでプロレスにもスポーツにも縁遠く、デビューから唯一、勝ち負けに関わっていないのがラク。元シングル王者・坂崎と組むことで新たな引き出しが開けられる可能性もあるだろう。


デビュー前からセコンド、チケットもぎりなど練習生としての業務をこなし、デビュー後は地方遠征にも出場。アプガ(プロレス)はアイドルながら“お客さん扱い”なしでキャリアを積んでいる。3.3成城大会でも、その成長ぶりを感じさせてくれるはずだ。


文・橋本宗洋

(C)DDTプロレスリング

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