赤井沙希、「いろいろ妄想しながら待ってて」 初のプロデュース興行開催

芸能活動と同時にDDTでプロレスラーとしても活躍する赤井沙希が、3月14日に新宿FACEで初のプロデュース興行「DDT collection」を開催する(AbemaTVでの生中継も決定した)。


「インフォマーシャルマッチ」をはじめ、DDTの“文化系プロレス”の部分を担うことも多い赤井だけに、プロデュース興行も独自のマッチメイクに。今回のインタビューでは、その見どころ、プロデュース裏話を聞かせてもらった。


(聞き手・橋本宗洋)

――昨年、試合で「1日GM権」を獲得して、3月14日にプロデュース興行を開催することになりました。続々とカードが発表されていますが、もともと大会をやってみたい気持ちはあったんですか?

赤井:それが全然なかったんですよ(笑)。


――あ~(笑)。

赤井:DDTのいろんなスタイルの興行の中で、アイディアを出させてもらったりっていうのはあったんですけど。まるまる1興行っていうのは考えてなかったです。実際にやることになったら、すべて丸投げだし。


――高木三四郎イズムが出ましたか(笑)。

赤井:「お願いね」って言われても何からやっていいかわからなくて。チケット担当の人に「興行タイトルどうしますか?」って聞かれて。「そこからなんや!」って。あとは席の配置とかモニター使うかとか。


――ホントに一からなんですね。

赤井:他団体の選手とか、やりたいアイディアはあっても現実的にダメっていうこともありますし。


――そんな中、最初のカード発表で「アジャだらけのペイントランブル」が出ましたよね。これは「水曜日のダウンタウン(アジャのペイント、誰一人正確に描けない説)」からアイディアを得たと。

赤井:アジャさんはこれまでもお世話になったので出ていただきたくて、じゃあ何をしてもらうと面白いかなって。


――で、選手が各自でアジャ選手のペイントをして登場するランブル戦と。

赤井:プロレスラーって、絵がめっちゃうまい人とめっちゃ下手な人がいるんですよ。その両方の人に出てほしいと思って。HARASHIMAさんは絵が好きだから楽しんでもらえるかな、とか。


――選手は記憶だけで顔にペイントしなきゃいけないんですよね。

赤井:もちろんそうです。なので出る方は予習禁止で。試合までアジャさんを見ないようにしてもらいます。


――高木大社長やスーパー・ササダンゴ・マシン選手は分かりますけど、HARASHIMA選手がこの試合っていうのもいいですよね。

赤井:HARASHIMAさんはいつもDDTの中心で、トップどころで試合されてるじゃないですか。だから私の興行ではこういう枠で楽しんでるところも見てもらいたいなって。それと伊藤(麻希)ちゃんも出るんですよ。


――これも凄いですよね。

赤井:最初はアジャ・コングvs伊藤麻希でシングルマッチを組もうと思ってたんですけど。


――マジですか!?

赤井:ここは私の狙いというか、思いがあるんですよ。伊藤ちゃんはプロレス大賞の新人賞を狙ってるって言ってましたよね、インタビューで。


――言ってましたね。赤井さんも取った新人賞です。

赤井:私はデビュー当時から、大物選手とどんどんやらせてもらったんですよ。それはチャンスをいただいたってことじゃないですか。今、伊藤ちゃんも東京女子プロレスの中で頑張ってて、ここで名前のある大物と闘ったら注目されると思うんですよね。新人王を狙ってる時期だからこそ、大きな壁にぶつかってほしいなって。


――「伊藤麻希、新人賞への道」として。そういうことだったんですか。

赤井:だから私としてはシングルでと思ったんですけど、会社からは「大丈夫?」って。そういうことなら、ランブル戦がいいかなって思いました。シングルとは違う化学変化が起きるかもしれないですし。だからこの試合は伊藤ちゃんがアジャさんにどう噛み付くか、どれだけ爪痕を残せるかっていうのがポイントの一つですね。


――赤井さん、名プロデュースですよこれは。

赤井:私がやらせてもらったことを、伊藤ちゃんにも経験させてあげたいんですよ。お姉ちゃんみたいな感覚って言ったら変ですけど。


――伊藤ちゃんは3.25両国で世志琥様とも対戦しますし、赤井さんが当たった壁と同じ経験をしようとしてるんですね。

赤井:そうなりますよね。世志琥様は世志琥選手とは別人ですけど。


――別人とはいえ、はい。

赤井:伊藤ちゃんはしっかり練習も積んでますし、レスラーとして一人前だと思ってるので。「やってごらん」じゃないですけど、アジャさんともやれそうな気がするんですよ。もしかしたら意地悪に見えるカードかもしれないですけど、私から伊藤ちゃんへの思いがあって。


――芸能界からプロレス界に来て、女子で新人賞っていう意味では赤井さんの直系になるんですよね。後継者っていうとおかしいですけど(笑)。

赤井:バトンを渡すとかではないんですけど。でもDDTグループの中で、大家(健)さんはプロレス大賞を取るって言ってますけど、他に口に出してる選手いないんですよ、しかも女子で。言うのもリスクかもしれないし、ハナからあきらめてる子もいるかもしれないですけど、伊藤ちゃんは言ったんで。立派だなと思います。


――アジャランブルにそこまでの意味があるとは誰も思ってなかったはずですよ。

赤井:どの試合もなんですけど「これどうなるの?」って妄想してニヤニヤしてもらいたいんですよ。「アウトレイジ6way」もそうなんですけど。


――若い頃にアウトレイジな青春を送っていた選手が、当時の格好で出てくるという。坂口征夫選手、宮本裕向選手、中津良太選手、吉村直巳選手、さらに世志琥選手と。

赤井:(高木)社長もツイートされてたんですけど、今のプロレス界ってガッチガチの不良っていないのかなって思ったんですけど。


――プロレスが好きだと、それこそ文化系かスポーツをやるかで案外マジメかもしれないですよね。

赤井:DDTはお育ちがいい選手も多いので。そんな中、坂口さんはお育ちがいいのに不良だったんですけど。世志琥選手に入ってもらうかどうかは迷ったんですけど「絶対に見劣りせえへんわ」って。その姿は一ファンとしても見たいですし。そこに島谷(常寛)くんが絡んでいくという。


――島谷選手も昔は悪かったんですか?

赤井:山口出身なので、きっと不良が多いんだろうなって。


――あぁ、予測で(笑)。坂口さんの「全盛期の渋谷を見せてやる」っていう意気込みも凄いですけどね。

赤井:たまに坂口さんたちとみんなで渋谷を歩いたりすると、凄いですよ。いろんな人から声かけられて。


――ある種の「顔」というか。

赤井:そういう人たちが、当時の服装でリングに上がったらいろいろ甦ってくるんじゃないかなって。


――もしかしたらファイトスタイルも変わるかもしれない(笑)。

赤井:そうなんですよ。それを妄想するのも楽しくって。6wayにしたのもにしたのも理由があって。最初はタッグがいいかなと思ったんですけど、不良は群れてほしくないなって。


――NEO美威獅鬼軍、沙希様も出場します。

赤井:美軍が4人(沙希様、マーサ、ユキオ・サンローラン、アズサ・クリスティ)が揃うのもこういう時だけかなって。沙希様には出てもらうんですけど、実は最初、私は出ないつもりだったんですよ。


――赤井さんは出ないつもりだったんですか?

赤井:だって、私はプロデューサーじゃないですか。プロデューサーとして、私が見たい、面白いと思うDDTの興行を作るのが役目なので。そこに「赤井沙希」という選手が絶対に必要というわけではなかったんですよ、今回に関しては。


――つまり「自主興行」と「プロデュース興行」は違うというか。

赤井:私はプロデューサーだから、立場としてはつんく♂さん、秋元康さんなんですよ。なのに舞台に上がるのも変じゃないですか。アンコールでちょっと何かしゃべるとかはあるでしょうけど。


――「赤井沙希プロデュース興行」で赤井さんが選手として目立ちすぎるのはつんく♂さんがモーニング娘。のライブでセンターで歌ってるようなものだと(笑)。

赤井:って言ったら「それは斬新すぎるね」って言われたんですけど。もともとプロレス界の常識とかを知らないので。


――でもプロデューサーとしてはプロレスファンが見たいもの、赤井さんのファンが見たいものを提供しなくちゃいけないっていうのもあるんでしょうね。

赤井:定番のものをしっかり見せるのも大事なのかなって。そこもプロデューサーとして考えながらカードを組みました。


――プロデュースは楽しいけど難しいっていう感じですか。

赤井:考えることが本当にたくさんありますね。その結果、DDTのいろんな要素の中で、私が好きなものを集めた興行になると思います。みなさんも当日まで、いろいろ妄想しながら待っててください。

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