佐藤光留、内柴正人戦実現に向け柔術公開スパーリング ノアGHC王者・杉浦貴が「ハードヒット」登場

(佐藤は柔術スパーで圧倒されるも5分2Rを闘い抜く)


3月17日、新木場1st RINGで、佐藤光留がプロデュースするプロレスイベント「ハードヒット」が開催された。


これはダウン、ロープエスケープによるロストポイント制を採用した“UWF系”ルールの大会。プロレスにはデスマッチやルチャ・リブレなどさまざまなスタイルがあるのだから、格闘技としてのスタイルを持つプロレスもあっていい、残していかなければいけないというのが佐藤の考え方だ。


全日本プロレスを主戦場としながら、所属としてはパンクラス。鈴木みのるの弟子であり、現在でもMMAの試合に出場することがある佐藤。そんな人間がプロデューサーとして「これは」と見込んだ選手たちは所属も出自も幅広い。柔術家もいればエンタメ系のレスラーもいて、それぞれが「ルールに制限のあるプロレス」を“格闘技術”で闘っていくところが魅力だ。


選手の意外な一面、隠されていた引き出しを見ることもできる「ハードヒット」に、今回はプロレスリング・ノアから杉浦貴が初参戦を果たした。大日本プロレスの成長株・野村卓矢と組んだ杉浦は、高橋“人喰い”義生&ロッキー川村と対戦した。

(初のハードヒット参戦ながら迫力ある動きを見せた杉浦)


杉浦はもともとアマチュアレスリングの強豪で、プロレスラーになってからもPRIDEやパンクラスに参戦してきただけに、ハードヒットでも期待感は充分。しかも参戦が決まってからノアの最高峰であるGHCヘビー級タイトルを獲得しており、戴冠初戦がこの試合となった。佐藤曰く「その週の『週刊プロレス』の表紙になった選手がハードヒットに出るのは初めてですよ」。


47歳にしてノアマットの頂点に立った杉浦はコンディションのよさが際立ち、テイクダウン、グラウンド、掌底の打ち合いと、いつもと違うルールの中でも真っ向勝負を展開。攻撃の激しさゆえか、高橋が試合途中で脇腹を傷めてダウンするという場面もあった。


杉浦の存在感に「川村じゃなくて俺がやりたかったですよ」と語った佐藤は、この日セミファイナルに登場している。対戦相手はブラジリアン柔術の強豪・関根シュレック秀樹だ。


佐藤は柔道の五輪金メダリストであり、現在は柔術の試合に出ている内柴正人との対戦を狙っており、自身も柔術の練習を重ねている。今回は内柴戦実現に向けての「柔術公開スパーリング」だったが、専門家かつ体格で上回る関根に立て続けに絞め・関節技を極められてしまう。同じ“寝技”でも、道衣を掴んで技を仕掛ける柔術は勝手がまったく違うと言っていい。それでも佐藤は、終盤に足関節技で関根からタップを奪ってみせた。


公開スパーが終わると、関根は道衣を脱ぎ、キン肉マンビッグボディを思わせる分厚い筋肉を披露。大学時代「Uインター(UWFインターナショナル)に狂っていた」という関根は「大好きなゲーリー・オブライトの入場曲を使いました」。そして「今度はレガースを着けて」と、ハードヒット公式戦への参戦も希望。佐藤も公開オファーを出し、次回大会(日程はまだ未定だが)への参戦が決定的となった。柔術を経験する中で、佐藤とハードヒットは強力な仲間を得たと言っていいだろう。


ちなみに大会後のバックステージでは、某選手がさっそく、関根との対戦を佐藤にアピールしていたことも付け加えておきたい。


文・橋本宗洋

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