これがDDTプロレスの進行形 場外乱闘、放送席に叩き落とし…「マジ卍」メインで竹下幸之介vs.樋口和貞が大激闘

(樋口はノド輪落としで竹下を放送席に叩き落とす)

(C)DDTプロレスリング


「DDT LIVE! マジ卍」(4月10日、新木場1st RING)のメインイベントは、予想を超える大激闘になった。


AbemaTVでのゴールデンタイム・レギュラー生中継番組。そのメインという大役を任されたのは、竹下幸之介と樋口和貞だ。竹下はKO-D無差別級王者であり、樋口は同タッグ王者。現在のDDTを代表するトップレスラーにして、今まさにDDTの新時代を築いている真っ最中と言っていい。


対戦が決まった段階から両者は気合い充分。竹下は樋口をタイトルマッチの挑戦者としての資格もあると評価しており「(ゲストの)最上もがさんがドン引きするような闘いをしましょう」、「マジ卍の歴史の1ページを作ろう」と呼びかけていた。


試合は序盤から意地の張り合いともいうべき展開に。両者とも胸に大きなアザができるほどのチョップ合戦、ラリアットの打ち合いと、気持ちを前面に出した正面衝突だ。


場外戦では、樋口がステージ上からフロアの実況席テーブルに竹下を投げ捨てるハードコアな場面も。逆にリング内では、竹下が雪崩式ブレーンバスターでぶっこ抜き、樋口の体が一回転するほどのラリアットも決めてパワーを見せつけた。そうかと思えば、樋口が奥の手とも言えるジャパニーズ・レッグロール・クラッチでテクニックも披露。最後は樋口が変型カナディアン・バックブリーカーに捉えたところでタイムアップ。番組開始記念試合の20分という設定は、両者にとってあまりにも短かった。

(凄まじい意地の張り合いを展開、大きなインパクトを残した竹下と樋口)

(C)DDTプロレスリング


試合後、タイトルマッチでの対戦を誓った竹下と樋口。竹下は観客、そして視聴者に「これがDDTのプロレスです!」と力強くアピールした。試合後には4.29後楽園大会でKO-D無差別級王座に挑戦する入江茂弘の挑発もあったが「俺と樋口があれだけやって、お前の出る幕はないねん」とバッサリ。それでも「(入江の)気持ちを確認したい」と、次週の「マジ卍」でタイトル前哨戦のタッグマッチを要求した。


中継の解説を務めた“大社長”高木三四郎によると、番組のゲストでプロレス初観戦の最上もがは男色ディーノに「ドン引き」だったものの、メインの迫力には引き込まれていたという。試合前の予告とは違う結果になったが、初心者を魅了してこそのチャンピオン。竹下は「それが僕の役目ですからね。チャンピオンとして、というより17歳でデビューしてからの」。


“文化系プロレス”として知られ、そのデタラメな楽しさや笑いの要素がクローズアップされることが多いDDT。しかし見る者を迫力で圧倒する正攻法のプロレスでも観客を満足させてきた。その最新の担い手が竹下であり、樋口なのだ(その一方、2人は路上プロレスにも積極的に参戦しているのだが)。


「これが今のDDTです。でも、もっともっと面白くなるし、もっともっと高みにいきます」


“世間”に向けてDDTを、プロレスを叩き込む。竹下と樋口は「マジ卍」のテーマにふさわしい試合をやってのけたと言えるだろう。


文・橋本宗洋

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