「生まれ変わった自分を見せる」最高の挑戦者・辰巳リカが大舞台でエース・山下実優と対戦

(公開調印式にて、自信に満ちた表情を見せた山下(左)と辰巳)


5月3日の東京女子プロレス後楽園大会(AbemaTVにて生中継)で行なわれるTOKYOプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合は、大舞台にふさわしい顔合わせだ。


チャンピオンは山下実優。団体の一期生であり、初代王者でもある。今年1月4日、才木玲佳を下して2度目の戴冠を果たすと、試合ぶりもコメントも風格を感じさせるようになった。もともとはアイドル志望というのが東京女子らしいが、ベースであるフルコンタクト空手を活かした蹴り技は強力だ。


対する辰巳は音楽活動からの転身組。しかし2度のタイトル挑戦、タッグ王座決定トーナメント決勝進出などトップ戦線での経験も豊富で、ハイテンションな試合ぶりへの評価は高い。


「3度目の正直でベルトを巻きたい」という辰巳。春日部大会での前哨戦では山下に敗れ、タイトルマッチへの覚悟を問われる場面もあったが、そこで自慢の黒髪ロングに自らハサミを入れ、“断髪”して決意表明してみせた。続く大阪大会では山下からドラゴンスリーパーで勝利。ここにきて実力差は完全に埋まったと見ていいだろう。


しかし辰巳は「大阪で今までの力を出し切って勝ったので、それを超えないとタイトルマッチでは勝てない」とシビアな認識。髪型だけでなく、後楽園大会ではコスチュームもバージョンアップ、さらに自身が歌う新入場曲も。そしてもちろん、闘いそのものも「生まれ変わった辰巳を見せないと」と言う。


「私は山下よりも負けを知っています。這いつくばって、悔しい思いをバネにして頑張ってきました。それが山下にはない強みです」


辰巳は調印式で、そんな言葉も。デビュー当初は決して“実力派”とは言えなかった辰巳が戴冠するのも、東京女子プロレスらしいドラマチックなストーリーだ。


対する山下は、正式デビュー前のプレ旗揚げ戦から団体を支えてきた。1.4後楽園大会が超満員となり、AbemaTVで大会が生中継されるようになった今、エース、リーダーとしての意識はさらに強くなっている。


蹴りを武器にする山下は、辰巳の得意技であるドラゴンスクリュー、足4の字固めを「食らったら嫌な技」と語る。だが同時に「避けては通れないので、どこまで耐えられるか。ヒザがやられても蹴らなきゃいけない」。辰巳からの挑戦表明に、後楽園での対戦を指定したのは山下自身。最高のチャレンジャーと認めているからこそ、無傷で勝てるとは思っていないのだ。


エース・山下が自分の時代をさらに強固なものにするか。辰巳が新たな景色を見せるのか。昨年9月からすべての興行が超満員となっている東京女子プロレス。「ゴーテンサン後楽園」は、タイトルマッチをはじめ団体の魅力と勢いを実感できる大会になるはずだ。


文・橋本宗洋


続きを見る