赤井沙希、「お尻は誰が見ても面白い(笑)」 男色ディーノ、DDTの未来を語る

(アイアンマンヘビーメタル級王者としても注目される赤井)


芸能人でありDDT所属のプロレスラーでもある赤井沙希は、DDTとプロレスの魅力を世間に伝える役割としての注目度も高い。そんな赤井に、DDTのレスラーたちが抱えている(であろう)悩みや疑問について聞いてみるインタビューがこちら。今回は男色ディーノ、さらにDDTの未来全体にも関わる“問題”について疑問をぶつけてみた。


(聞き手・橋本宗洋)

――赤井さんも出場されているAbemaTVの生中継大会「DDT LIVE!

マジ卍」では“男魂伝承”として男色ディーノ選手の後継者を探す試合が毎回、組まれているんですけど、なぜかコンセプトがずれて敗者ケツバットとか敗者パーマネントとかそういう方向に行ってますね(笑)。

赤井 確かに。でも後継者は本当に出てきてほしいですよね。ディーノさんとかダンゴさん(スーパー・ササダンゴ・マシン)みたいなアーティスト肌の選手が若い世代にも必要だなって。


――高木(三四郎)社長は「クリエイター」って言ってますね。そういう部分で、3月にプロデュース興行を開催した赤井さんに期待している部分もあるみたいで。

赤井 興行のプロデュース、楽しいですけど大変な部分もあって。クリエイター型の選手って、自分の世界観を持っていて、それをリング、大会を通して表現できて、しかも人を巻き込むパワーがいるんですよ。


――単なる「アイディアマン」ではないわけですね。

赤井 たとえば、若い世代だとMAOちゃんは自分の世界観を持ってると思うんですよね。それを自分一人で表現するのはできてるんですけど、周りを巻き込む感じではないですし……。


――協力する人、賛同する人がいるかどうかもポイントなんですね。マッスル坂井さんの大会「マッスル」がそうですけど。

赤井 ディーノさんもプロデューサーになりましたし。いろんなことを考えるっていうのは、誰もがやってることだと思うんですよ。ファンの人だって考えてるかもしれない。ただ、いいアイディアを思いつくだけじゃなくて、そこにお金を出す人も必要だし、見に来てくれる人がいないと始まらない。ディーノさん、ダンゴさんは自分で船を作って、それに乗る人がいたんですよね。あとは突き抜ける、やり続けること。ディーノさんなんて、あれを何年やってんねんって話じゃないですか(笑)。


――学生プロレス時代から男色ディーノは男色ディーノですからねぇ。

赤井 また誰が見ても面白いんですよね、お尻は(笑)。


――ディーノさんもササダンゴさんも、マニアックなようでいて分かりやすいんですよね。

赤井 ダンゴさんのパワポプレゼンは、うちの母も分かりやすいって言ってますからね。プロレスを見たことがない人を会場に連れていくと、間違いなく好評なんですよ。そういうアーティスト、クリエイターもいて、中澤(マイケル)さんみたいにいじられて面白い人もいるっていうのがいいんでしょうね。今で言ったら島谷(常寛)くん。その前は宮武(俊)くんで。宮武くんは退団しちゃいましたけど、島谷くんを見込んで飲みに行ったりしてたみたいですよ。


――そこは後継者指名があったんですね(笑)。

赤井 あと、私は飯野(雄貴)くんも面白いと思うんですよ。今は「優しいゴリラ」って感じで本当に紳士なんですけど、もっと猛々しいゴリラ、ぶっ飛んだゴリラの部分もあるんじゃないかなって。


――ゴリラはゴリラだけれども、という。

赤井 若い世代はお利口さんというか、おとなしい、優しい人が多いですね。まだ出してない部分があるのかもしれないです。そういえば竹下(幸之介)くんは凄いですね。移動バスで一緒だったことがあるんですけど、みんなお酒飲んで寝ちゃったりおしゃべりしたりする中で、ずーっと昔のプロレスの映像を見てるんですよ。当時はKO-D無差別級のチャンピオンで、毎回ハードな試合をしてるのに移動中も研究してるのかって。防衛記録を作ったのも、そういう努力があるからなんでしょうね。いい意味でもの凄いプロレスオタクなんだと思います。


――やっぱり突き抜けた部分があると。若い世代でクリエイタータイプの選手っていそうですか?

赤井 私が思うのは、東京女子プロレスのハイパーミサヲちゃん。ディーノさんやダンゴさんとは系統が違うかもしれないですけど、自分の世界観があるし、周りの選手を巻き込んでそれを表現してますよね。

(赤井がクリエイタータイプのレスラーとして期待するハイパーミサヲ(東京女子プロレス))


――毎回、マイクアピールで試合にテーマを作ってますし、5.3後楽園大会では葛西純選手とエニウェアフォールマッチをやって。もともと路上プロレスを見て、引きこもり状態だったのにレスラーを目指したんですよね。

赤井 自分がやりたいことがうまく伝わらなくて「わーっ!」てなる時もあるみたいなんですけど、それはそれで彼女のいいところだと思うんですよ。妥協してないってことなので。


――何とかしたいと思うから焦ったりイライラするわけですよね。

赤井 「じゃあいいです」で終わらせない、譲れないものがあるっていうことなので、やっぱりアーティストなんだなって。若い世代の中で、男女関係なく「生み出す力」があると思います。毎回、何かしら違うテーマで試合ができるのは、他の選手のことをよく見てるからなんですよね。そういうところも長所だなと。あと「怖さ」もありますね。


――ネタだけのキャラではないと。

赤井 前に女子選手みんなでおしゃべりしてた時に「怒らせたら一番怖いのは誰か。怒ったらどうなるか」っていう話をしたんですよ。私だったら、怒ったら関西弁になるとか。「ミサヲちゃんは怒ったらどうなるの?」って聞いたら「藁人形に釘を打ちます」って言ってましたから。それが一番イヤじゃないですか。


――また似合いそうなのがイヤですよね。

赤井 レスラーなのに、怒りが陰にこもるタイプなんですよ。


――だからこそリングではハチャメチャになりたいってことなんですかねぇ。

赤井 ヒザのケガをした時も頑張って試合して、手術して欠場してもしっかり戻ってきて、根性も凄いですね。


――“男魂”を伝承するかどうかはともかく、これからも楽しみですよね。

赤井 でもディーノさんの後継者、新世代のクリエイターって本当に誰になるんですかね。


――ネタのようでいて、大事なテーマなんですよね。

赤井 やっぱりぶっ飛んだ人に出てきてほしいですね。そういう人ばっかりでも困っちゃうんですけど。

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