那須川天心よ、かかって来い!大家健、「ケツキック前哨戦」で号泣も“MAXの状態に進化”

(ケツキック前哨戦で結局は泣いた大家と、突っ込み役に徹したディーノ)

(C)DDTプロレスリング


プロレスのゴールデンタイム・レギュラー生中継を復活させたAbemaTVの「DDT LIVE マジ卍!」は、タイトルマッチから新鋭の出世争い、そして“バラエティ班”のデタラメ極まるバトルと、毎回DDTらしさを凝縮した内容になっている。


そんな中、このところ注目されているのが大家健だ。細かい説明は省くが、番組内で罰ゲームを受けることになったのである。6月26日に実施されるその内容は、格闘技界の“神童”那須川天心にケツキックされるというものだ。


いつも何かと感極まりやすく“カリスマ号泣師”とも呼ばれる大家は、男色ディーノから「(那須川の蹴りが痛くて)泣きそう」と予想されると「絶対泣かねえ! 俺が泣いたら負け! 泣かなかったらお前の負けだ!」と、罰ゲームにもかかわらず那須川に謎の勝負を挑むコメントを残した。


これを受け、6月12日の大会では男色ディーノ&大家健vsマイク・ベイリー&タノムサク鳥羽のタッグマッチが行なわれた。題して「大家健が那須川天心のケツキックで泣かないためにはどうすればいいかを検証する試合~泣いたら負けルール」。


ということで、ベイリー(テコンドー)、鳥羽(キックボクシング)と打撃を得意とする選手と闘い、泣いたら負けという非常に独自の試合だったが、大家はなんだかんだでケツを蹴られまくり、最後はコーナーでケツむき出し状態のところにベイリーのキックを食らい、レフェリーに泣いているところを確認されて敗北となった。

(フィニッシュはコーナーでのケツキック。直後、レフェリーが大家の涙を確認した)

(C)DDTプロレスリング


「泣いてねえよ!」と言い張る大家だったが誰がどう見ても泣いており、那須川との“ケツキック戦”に向け不安しかない状態に。インタビュースペースでも「泣いてない!」、「俺は泣いたことがない!」と往年の裕木奈江か中森明菜のようなことを言いだした大家。これほど情けない姿を人前にさらす41歳もなかなかいない。ちなみに那須川は19歳である。


その那須川は、6月17日のRISE・幕張メッセ大会でムエタイのトップ選手ロッタン・ジットムアンノンとの世界戦を控えている。キャリア最強と言ってもいい相手との大一番だ。一方、大家も17日に自身が代表を務めるガンバレ☆プロレスが成増大会を開催。ここで大家はバリヤンアッキと組み、今成夢人&岡田剛史と対戦する。


現在、ガンプロでは今成が中心となって団体を引っ張ろうとする「今成革命」が進行中。大家は代表として存在感を見せなければならず、そもそもケツキックで泣くの泣かないのとやってる場合ではないはずである。


一昨年秋には後楽園ホール大会を大成功させたガンプロだが、今の大家はその頃の闇雲なパワーを失っている。今成が指摘するのはそんな大家の停滞であり、団体の停滞だ。まして「罰ゲームの前哨戦でケツ出して泣いてる人」が代表の団体は、なかなか観客が増えないだろう。


かつて「俺はもう馬鹿にされてヘラヘラしてるのをやめたんです」と力強く語った大家だが、今は馬鹿にされて泣いている。昨年、後輩レスラーの鈴木大が7分一本勝負の7番勝負を行ない、1試合でも引き分けまで持ち込めば引退回避という試合を課せられた際には「いくらなんでもナメてる。通常ルールでやらせればいいじゃないか」と企画を無視して激怒していた。


過去には失踪したり、言うこともやることも強引だったりする大家だが、他人事にも本気で熱くなるところがファンに愛されてもいる。けれど今の大家は、あの頃の鈴木大と同じようにナメられていて、その状況を甘んじて受け入れるしかない。カッコ悪いところも含めてカッコいいはずの大家だが、今はただカッコ悪いだけだと言っておこう。


さてここから、どんな巻き返しがあるのか。巻き返さなければ大家に明日はないし、ガンプロは今成に託すしかない。もちろん、ケツキックで泣かなければいいというだけの話でもない。


明るい材料があるとすれば、大家がとにかく前向きではあるところか。「那須川天心には伸びしろがあるけど、大家健は伸びしろゼロ」というディーノの言葉に「俺のMAXの状態でケツキックを受けてやる!」と大家は言った。


「伸びしろがない」と言われて「MAXの状態に進化した」と解釈できる、そのへこたれなさ。鼻で笑う人間もいそうだが、大家はそうやって前に前に無理やり進んで後楽園を超満員にしたのだ。お笑い要員のダメレスラーに見えるかもしれないが(というかほぼそうなのだが)、大家の“底知れなさ”はナメないほうがいい。


文・橋本宗洋

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