「東京プリンセスカップ」いよいよファイナル4!準決勝は優宇vsのどか、坂崎vs辰巳の同期対決に

東京女子プロレス恒例のトーナメント「東京プリンセスカップ」が、7月8日の両国KFCホール大会でファイナル(準決勝・決勝)を迎える。

(左からのどか、優宇、甲田哲也代表、辰巳、坂崎。優宇は一昨年の優勝者だ)


準決勝の組み合わせは優宇vsのどかおねえさん、坂崎ユカvs辰巳リカ。優宇、坂崎は元シングル王者、辰巳もタイトルマッチ経験者でトップの一角と言っていい。そんな中、このトーナメントで飛躍を果たしたのがのどか。1回戦でまなせゆうな、2回戦では現王者の山下実優を下して勝ち上がった。実の妹・愛野ユキが5月にデビューしたことも奮起につながっているように見える。


「まなせさん、山下さんに勝ったのに“参加賞”じゃ割に合わない。優勝カップを持って帰ります」

6月29日の会見でそう語ったのどか。対する優宇は捲土重来を期すトーナメントだ。一昨年1月4日のデビュー以来、無敗でチャンピオンになった優宇だが、1年前の坂崎戦で初黒星を喫し、王座陥落。その後、シングル王座戦線では一歩引いていた印象がある。


「今の私は負けた人間の悔しさも知っている。今年はリング上から最高の景色が見たい」と優宇。のどかはデビュー戦の相手であり「できれば決勝で闘いたかった」とも。


2人は同期で、東京女子プロレス入団前、DDTプロレス教室に通っていた頃からの仲だ。「私が優宇の最初のファンですよ」とのどか。お互いの長所も短所も知り尽くしているからこそ、アップセットが生まれる可能性もあるだろう。


「柔道を長くやってきたのもプロレスのため。プロレスへの気持ちでは負けない」と優宇。「プロレス始める前から知ってて、練習生やって、同じ日にデビューして。同じ日に始めたからこそ、小さなことでも負けたくない」とも語った。


一方のどかは「優宇はめっちゃビビリなんですよ。突発的なことが起こると“ヒャッ!”て女の子になっちゃう。気を抜いた瞬間を逃したくないですね」。


もう一つの準決勝、坂崎vs辰巳も“同期対決”だ。もともとは同じ音楽ユニットに所属。練習生になったのも一緒だった。


ただ坂崎のほうがデビューは早かった。ケガでの長期欠場もあった辰巳に対し、坂崎は先にトップ戦線へ。それでも復帰した辰巳は着実に実力をつけ、初のシングル対決では勝利している。その後、坂崎は「魔法の国」で修行し、カムバック後の対戦(トーナメント)ではリベンジを果たした。


坂崎曰く「リカは付き合いが長くて濃厚な分、やりにくい相手」。辰巳は坂崎を「因縁というか戦友というか、いろんな時間を過ごしてきた仲」だと語った。


プロレスでの経験値で劣ることは認めながらも「プロレス以外にも音楽、アイドル、お笑い、いろんなキラキラしたものを見てきたので。人生経験全部をぶつけてユカちゃんに勝ちたい」と辰巳。坂崎は「勝つのは前提」としつつ「その先の段階に上がれている」と言う。以前の自分はガムシャラすぎて空回りしていたが「今は本当の意味での楽しさを見つけたので。何も背負ってないし気負ってない」。


昨年、優宇を破って戴冠した坂崎だが、直後の8月に初防衛戦で才木玲佳に敗れている。その短命ぶりをセミにたとえられたりもしたが、今ではこの1年を土の中で力を蓄えてきた期間だと捉えているようだ。辰巳は過去3度の王座挑戦ですべて敗れており、タイトルマッチに進むためにもトーナメント優勝を果たしたい。「挑戦したばかりじゃないかと思われるかもしれないけど、チャンスは自分で作ります」。


悔しさをパワーにつなげている3人に対し、のどかは「私は負けた人間の気持ちしか分からない。今回は勝った人間の気持ちを知りたい」とコメント。優宇はそんなのどかについて「爆発力が怖い」と言う。


それぞれが充分すぎるほどに「勝ちたい理由」を抱えた準決勝・同期対決。それを乗り越えた者同士の決勝戦も含め、タイトルマッチに優るとも劣らない“勝負性”と“ドラマ性”を持つ闘いだ。


文・橋本宗洋

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