青木真也、どうしようもない嫉妬と共感を覚える“プロのファイター”北岡悟へ

こんにちは。青木真也です。インスタは苦手ですが頑張っています。


上半期に日本格闘技界での存在感が一気に上がったONE。いつの間にか国内格闘技のど真ん中に。先日のRIZINの記者会見でもアンディ・サワー選手の契約問題(*1)を巡り、榊原信行RIZIN実行委員長がコメントを出しておりました。それに対しては真正面から反論するものでもなく、首を傾げつつ笑顔で味わう類の話だと認識しております。5対5対抗戦だ! みたいな流れにする余裕もないあたりに戦況の苦しさを感じます。大丈夫ですかね。

(*1:7月29日に開催されるRIZIN.11でサワーが五味隆典と試合すると発表されていたが、後にサワーがONEと独占契約していたことが明らかに。榊原氏は困惑)


ONEが映えるためにはRIZINやUFCが立たないと映えません。


お互い商売敵ですので「おら!潰れろ!」と競い合います。実際にどちらかが無くなると苦しくなるものです。市場が縮小しますからね。ONEもRIZINもUFCも格闘技全般が潤うように競い合いましょう。様々な選択肢があったほうが選手も観客も楽しいはずです。

さて、7月はONEマニラ大会で僕が、RIZINさいたま大会で北岡悟が試合をする。

2010年の4月に僕はギルバート・メレンデスに負けた。25分間殴られ続けた後の控え室で「日本に帰れるか」と僕が言葉を発すると「帰ってまた強くなるしかない」と彼は即答した。それからずっと僕達は「強くなるしかない」を繰り返してきたのよ。ものすごく単純で、気が遠くなるような作業を繰り返してきた。出口はないし、やればやるほど迷宮だ。


近年の僕らは苦戦が続いていて、思い通りにいかないことが増えてきた。お互いに連敗もした。そんなタイミングで今回、彼は強敵を迎え撃つ。対戦相手はディエゴ・ブランダオ。UFCではトップ戦線。最近はロシアでも負けを知らない。格闘技を知ってる人ならば厳しい試合であることは容易にわかるし、近い人間ならば渋い顔をすると思う。


闘うことを生きることにしている彼は、相手が誰であろうと求められたら試合をするだろう。彼はプロのファイターなのだ。彼の選択と決断に、僕はどうしようもない嫉妬と共感をした。僕も頑張ろうとやる気をもらった。必死に生き残ろうと。僕の方が数日先に試合をするので、いい形で繋げられたらと思っている。それが僕ができることだ。試合まで怯えて必死に立ち向かおうと思っている。

2018年夏の青木と北岡。俺たちは明日も生きる。


文/青木真也(格闘家)

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