DDT戦線、世代交代の真っ最中もベテランが反撃!2回戦でHARASHIMAvs大鷲透も実現

DDT毎年恒例のトーナメント「KING OF DDT」は、団体の頂点であるKO-D無差別級王座への挑戦権をかけた闘いだ。タイトルマッチが行なわれるのは10月21日の両国国技館大会。DDT最高の舞台である。

(トーナメント2回戦に駒を進めたHARASHIMA。大鷲との対戦は優勝争いという以上の意味がある)

(C)DDTプロレスリング


それだけに選手のモチベーションは高く、アップセットも起こりやすい。普段は使わない武器を解禁してくる者もいる。7月31日に実施された1回戦では、ベテラン勢が底力を見せる場面が目立った。


現在のDDT戦線は、世代交代の真っ最中。昨年から竹下幸之介がKO-D無差別級の長期政権を築き、竹下からベルトを奪った入江茂弘は厳しい言葉で体制批判を繰り広げた。


先日、アメリカ遠征中にタイトルマッチを実現させた入江。その試合で敗れ、ベルトが“海外流出”となったわけだが、それも含めて新鮮な展開だ。入江が動かなければ、この“事件”もなかった。


そんな流れに呼応するかのように、樋口和貞、 MAO、梅田公太、上野勇希といった新鋭が躍進。とりわけAbemaTVのゴールデンタイム・レギュラー生中継「DDT LIVE! マジ卍」は、彼らがほぼ主軸となっている。


だがそんな中で、今回のトーナメントはベテランが反撃に出た印象だ。とりわけ強烈なインパクトを残したのは、渡瀬瑞基を下した大鷲透。「DDTバラエティ班の班長」とも言われる大鷲だが、もともとは“怖さ”のある闘いでDDTマットを席巻していた。この試合では当時の姿を取り戻し、ランニング式のノド輪落とし、さらにダイビング・ボディプレスととっておきの攻撃で3カウントを奪ってみせた。

(「俺が本気出したら一捻りだ」。圧巻のファイトを見せた大鷲)

(C)DDTプロレスリング


試合後にはマイクで「HARASHIMA、待ってるぞ!」と大鷲。その声が聞こえたというHARASHIMAはマッド・ポーリーに勝ち、2回戦でHARASHIMAvs大鷲が決定した。


HARASHIMAと大鷲は、かつてヒールとして同じユニットだった時代がある。今から12年前、HARASHIMAがKO-D無差別級初戴冠を果たした際の相手も大鷲だった。そんなストーリーが今、浮上してくるのもトーナメントの妙だろう。HARASHIMAも試合後にマイクを取り「大鷲透、待たせたな!」。この2回戦は、時代が動く中でDDTの歴史を感じさせる闘いになるはずだ。


また松永智充は樋口に敗れたものの、入場前のバックステージから奇襲を仕掛け、テーブルクラッシュ攻撃も見せるなど観客の視線を釘付けに。試合後には松永コールも発生していた。

(フィニッシュは丸め込みだったが、打撃戦で真っ向から渡り合ったアントン)

(C)DDTプロレスリング


アントーニオ本多は岩崎孝樹をエビ固めで丸め込み、技ありの勝利を収めている。いつもは「徹夜で考えた昔話」こと「ごんぎつね」が最大の見せ場だが、ここ一番でアントンが見せるエモーショナルな闘いこそ真骨頂だと信じているファンも多いだろう。この日も「ロッキー」ばりのボディブロー連打など“熱いアントン”で観客を魅了した。


1回戦16試合の結果、8月4日の新宿FACE大会で行なわれる2回戦は、以下の組み合わせに決定。

石井慧介vs彰人

勝俣瞬馬vsマイク・ベイリー

高尾蒼馬vs坂口征夫

HARASHIMAvs大鷲透

高梨将弘vsMAO

樋口和貞vs遠藤哲哉

佐々木大輔vsアントーニオ本多

平田一喜vsタノムサク鳥羽


勝俣vsベイリーは新世代対決、高梨とMAOのような新旧対決もあり、また平田と鳥羽は普段の興行ではありえないメインイベント。アクシデント的にトーナメント出場を果たし、1回戦のメインで大逆転勝利を飾った平田もまた、普段は“バラエティ要員”だ。そんな選手が“勝負論”で輝くチャンスがトーナメントなのである。


文・橋本宗洋

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