挨拶がわりの“舐め回し攻撃”!激闘を制した山下、プリシラからの挑戦受諾

8月25日の東京女子プロレス後楽園ホール大会、そのメインイベントは山下実優vs優宇のTOKYOプリンセス・オブ・プリンセス王座戦だった。

(激闘を制した山下はプリシラ・ケリーからの挑戦を受諾。プリシラは挨拶がわりの舐め回し攻撃。異色の防衛戦となりそうだ)

(C)DDTプロレスリング


団体一期生であり初代王者でもある山下は、今年1月に王座奪還を果たすと4度の防衛に成功。安定感と風格を感じさせる闘いを見せてきた。


挑戦者の優宇は、かつて山下からベルトを奪った実力者。このタイトルマッチはライバル対決であり、まぎれもない団体頂上決戦だ。優宇も昨年、タイトルを坂崎ユカに奪われ、悔しさを知ることで成長していった。つまりお互いレベルアップした上での対戦になる。 両者の攻防は、MMA、柔術的なムーブも取り入れた序盤のグラウンドから見応え充分。場外では優宇がパワーボムで山下をエプロンの角に叩きつけ、リングに戻ると山下がハイキックで優宇をダウンさせる。

(優宇とのタイトルマッチはまさに総力戦。山下はミサイルキックも繰り出した)

(C)DDTプロレスリング


山下の蹴り、優宇の逆水平チョップという得意技の打ち合いは永遠に続くかと思われるほど。あらゆる局面で、両者とも一歩も退く気配がなかった。


意地の張り合いから、さらに踏み込んだ魂の削り合い。試合前「どちらかが倒れる(KOされる)まで終わらない」と覚悟を語っていた王者は、勝負どころで頭部への蹴りを集中していく。食い下がる優宇を踏みつけ、ヒザを叩き込み、バスゾーキックからバックスピン。大一番でしか出さないクラッシュ・ラビットヒート(ランニングキック)で団体史上に残るハードな一戦を制した。山下の決め台詞は「限界? 自分で決めんなよ」。その言葉通り、これまでの限界を突破しての勝利だ。

(この試合でも猛威を振るった優宇の逆水平。敗れはしたが実力派としての評価はさらに上がったと言える)

(C)DDTプロレスリング


試合後、敗者の優宇も「悔しいけど、最高の瞬間が更新できました。プロレスやっててよかった」と語ったほどの完全燃焼。5度目の防衛を果たした山下は「体も精神も削られていくような感覚でした。優宇の攻撃は全部重い。それを受け切って勝てたことで、もっと強くなれたと思います」。


王座をより盤石のものとした山下への次なる挑戦者はプリシラ・ケリー。メイン後のリング上で対戦表明した。今年、WWEの女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」にも出場したプリシラはゴス系キャラとオリジナリティのある試合ぶりで東京女子でも存在感を発揮。この日はコーナー上からの腕決め式ネックブリーカー・ドロップでハイパーミサヲに快勝している。

(次期挑戦者プリシラはこの日、ハイパーミサヲに勝利。個性派揃いの東京女子でも存在感を発揮している)

(C)DDTプロレスリング


長い舌で相手の顔や体を舐め回すのも“武器”の一つ。山下に対しても、握手する際に手をひと舐めしてひるませてみせた。


山下が防衛戦の舞台に指定したのは、10月14日の福岡大会。山下にとっては故郷での凱旋マッチとなる。優宇との直球・豪速球な闘いに勝った山下は、プリシラとの異色対決でどう闘うか。これも王者として、エースとしての力が問われる大事な一戦になりそうだ。


文・橋本宗洋

続きを見る