試合後には乱闘も!里村、入江、ディーノと三すくみの因縁が深まる

男子団体にカテゴライズされるDDTだが、現在その頂点に君臨するKO-D無差別級チャンピオンは女性である。センダイガールズプロレスリングの里村明衣子だ。

(渡瀬に必殺技・デスバレーボムを見舞う里村。もはや男子選手に勝つことは“事件”ではなくなった)

(C)DDTプロレスリング


里村は8月28日のDDTレギュラー生中継大会「DDT LIVE! マジ卍」(新木場1st RING)で男色ディーノを下し、同タイトル初の女性王者に。快挙である一方で、ベルト姿に不自然さはまったくなかった。“女子プロレス界の横綱”とも呼ばれる里村が持つオーラ、闘いぶり、すべてが説得力抜群なのだ。


9月4日の「マジ卍」にも登場した里村は、MAO、マイク・ベイリーと組んで入江茂弘&渡瀬瑞基&ライアン・デイビッドソンと対戦。9月23日の後楽園ホール大会では10.21両国国技館大会のメインイベント出場をかけ里村vs入江vsディーノの3wayマッチが行なわれるから、今回の試合は前哨戦という位置付けだ。またMAO&ベイリーのムーンライト・エクスプレスはKO-Dタッグチャンピオン。里村とは王者トリオになる。

(里村の勝利をアシストしたMAOとベイリー。宮城出身のMAOは「里村さん、センダイガールズは自分のルーツの一つ、組むことができて光栄でした」)

(C)DDTプロレスリング


試合は入江率いるRENEGADESが主導権を握る展開。入江とライアンはパワーファイタータイプ、なおかつ里村が真っ向勝負を身上とするためどうしても体格差、パワー差が目立ってしまう。入江は死角から体ごとぶつかる交通事故タックル、全体重を浴びせるセントーンなどまったく容赦なし。倒れた里村の体の上でMAOにパイルドライバーを決め、2人分の体重を浴びせる場面も。


ただ、苦しい展開だからこそ里村の闘志が目立ったのも確か。一瞬の隙を突いたオーバーヘッドキックなど、キレのある攻撃は男子選手に見劣りしない。MAO&ベイリーが空中殺法でアシストしたこともあり、最後は里村が渡瀬をスコーピオ・ライジングからのデスバレーボムで仕留めた。


試合中、入江が解説席のディーノを襲撃する場面も。試合後にも両者は乱闘を繰り広げた。右肩を負傷し、欠場中のディーノは、これでさらにダメージを負うことに。

(入江は里村に対してもド迫力の攻撃を見せた)

(C)DDTプロレスリング


里村、入江、ディーノと三すくみの因縁が深まる中、里村はディーノを「肩なんか押さえてんじゃねえ!」と一喝している。里村もまた満身創痍。8.31「TAKAYAMANIA EMPIRE」も含めて男子選手との対戦が続いており「正直言えば試合後、立てないくらいのダメージがあります」。だが、それを対戦相手やファンの前では見せないのがプロとしての里村のスタンスだ。


「弱いところは一切、見せられない。それが自分のプライドです。舞台に立つ以上は気が抜けない。弱いところは見せたくない。弱いところなんて、家に帰ってからいくらでも出せばいい」


王者として堂々たる姿を見せた里村に対し、ディーノは「私は弱いところを隠さない。えぇ右肩ケガしてますよ。今日でさらに悪くなりました。でもベルトはいただきます。この状態から何をすればいいか、それが私の闘い方だから」。正統派ならざるディーノにとっては、ありとあらゆる手段を使って逆境と実力差をはね返すことこそ真骨頂なのだ。

(試合後も乱闘を展開した入江とディーノ。インタビュースペースでは「ディーノにも里村にも負ける気はしない」と王座戦必勝宣言)

(C)DDTプロレスリング


トーナメントを勝ち上がり、両国大会での王座挑戦権を獲得しているのは佐々木大輔。両国では里村vs佐々木、ディーノvs佐々木、入江vs佐々木いずれかの対戦がメインイベントになるわけだ。


「男が相手であっても対等に闘う」という里村。DDTの歴史をも背負うディーノ。DDTに変化をもたらしたい入江。それぞれの思いと主張をファンに投げかけながら「Road to 両国」の闘いは続く。


文・橋本宗洋

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