「最上級にツラいけど、最高に見たい試合」青木真也、北岡悟vs川尻達也戦を語れるのは僕しかいない

こんにちは。青木真也です。格闘ドカタ業も板についてきました。


12月はMMAの試合が決まっていないこともあって、自分の好きな表現活動に熱中しています。試合の時期の充実感とは違った充実感があって。これはこれで楽しく嬉しい時間です。プロレスにはプロレスの充実感や快楽があって、文章を書いたり話したりすることには、それはそれで充実感や快楽があります。人間は快楽を感じることができたら、勝手にやるのであとは熱中するだけです。自分が快楽を感じることに出会うことは幸せだと思います。


自分語りはこのくらいにしまして。年末格闘技イベント「RIZIN」で北岡悟vs川尻達也が行われます。この二人には同時期を一緒に闘ってきた仲間意識もありますし、このキャリアまで続けている数少ないファイターなので感情移入が大きいです。勝手に同志というか仲間意識を持っています。

川尻さんとは会っても話さないし、むしろ仲は良くない方だと思っていますが、勝手に仲間意識を持って勝手に愛しています。二人にはいつしか競争相手でなく、同じ時期を生きた仲間意識が芽生えてきました。そりゃあ両選手ともにこの年齢(北岡=38歳、川尻=40歳)まで続けるくらいですから、自己顕示欲が強く調子に乗る特性を持っています。その時は「ケッ!負けろ!オラッ!」と思いますが、それでも仲間意識があります。お前らいつまでやってんだよ。


この試合は最上級に辛いけども、最高に見たい試合です。


マーケティングは年代や収入で分けることが難しくなって、趣味嗜好で分かれると思っているのですが、日本格闘技を15年観てきた愛のある層にとっては胸が熱くなるカードだと思います。だからこそ、最大限の愛と尊敬のある空間で試合が行われてほしいです。だからこそメイン大会の前菜的な大会で行われるのは、僕的には思うところがあります。僕が思っても何にもならないのだけども、思うことがあるカードであることが大事なのだと思います。皆が思うことがあればそれは熱になるじゃないですか。


北岡も川尻も僕も同じ時期を生きてきました。


格闘技冬の時代を一生懸命に格闘技を盛り上げようとやってきました。懸命にやったけれども、盛り上げることはできずに日本格闘技の冬の時代であったけども、精一杯にやったじゃないですか。僕は二人とも試合をしたし、北岡さんに至っては格闘技界で一番近い関係だと思っていたのに試合をしました。だから僕は悔いはないし、あの期間があるから今を楽しくやれていると思っています。そのときにやれることは全てやった。


彼らが最高のテンションで試合ができるように最大限の声援と愛と尊敬を僕からもお願いします。


この原稿を書いているのは12月14日の朝のスタバ豊島園店です。原稿を書いていて、この試合を語れるのは僕なのではないかと思って、RIZIN関係者に電話を入れようか悩んでいます。この試合に関してプロモーションで協力できることがあったら言ってくださいとオレが言えるのか。恥ずかしくて言えない。当日は別の仕事で会場にはいけないからこそできることは全てしたいのだけども、そっと見守ることにします。二人とも思いっきり試合してケガなく五体満足で帰ってきてね。試合が終わったらまた川尻さんをSNSで茶化そうと思いますんで。


文/青木真也(格闘家)

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