「A級戦犯の俺を殺しに来てくれ!」今成夢人の激情が大爆発!2019年のガンプロは“今成体制”で動く

12月16日に開催されたガンバレ☆プロレス(ガンプロ)の後楽園ホール大会は、団体にとって大きな節目となった。

(藤田に、大家(右)に、そして観客に、思いのたけをぶちまけた今成)

(C)DDTプロレスリング


ガンプロはDDTグループの団体で、2013年に大家健が代表となって旗揚げ。といっても、DDTから追い出された結果、わずか1万5000円を元手に一人で作った弱小中の弱小団体だ。


今回は2度目の後楽園大会。“初物”でもないだけに前回以上に無謀な挑戦ではあった。まして今年はエースであるべき大家が絶不調。夏のトーナメント「ガンバレ☆クライマックス」では1回戦敗退を喫し、そこから連敗すると失踪騒動も。


その一方、「大家の右腕」的なポジションだった今成夢人(DDT映像班スタッフでもある)は“今成革命”を掲げて主役の座を奪いにかかる。トーナメントで優勝し、後楽園再進出をアピールしたのも今成だった。


大家にとって今回の後楽園は、失地回復がテーマ。対戦相手には、2年前のガンプロ後楽園にも出場している藤田ミノルを指名した。家族とともに地方に住み、働きながら「片手間」にプロレスをやっていた時期もある藤田だが、今は「人生を犠牲にして」リングに上がっている。離婚を経験し、レスラーだった元妻と2年前のガンプロ後楽園で闘い、「お前は死ぬまでプロレスやってろ!」と発破をかけられた。大家との対戦が決まると、藤田は「今のワタシは大家健をプロレスラーとして認めない。トドメを刺します」と宣言している。

(藤田はデスマッチで大家を圧倒。試合後には「プロレスラー・大家健とは今日で終わり」)

(C)DDTプロレスリング


ノーロープ有刺鉄線デスマッチで行なわれた後楽園大会のメインイベントは、藤田の言葉通りのものになった。一進一退の流血戦ながら、存在感で終始、藤田が圧倒。体に有刺鉄線を巻きつけてラダー上からボディプレスを見舞うなど、自らの体を傷めつける“覚悟”でも藤田が上回っていた。


必殺技SAYONARA=ツームストーン・パイルドライバーの変形バージョンで大家を沈めると、藤田は抗争終結を宣言。会場を見渡して「お客さん、2年前より少なくなってるじゃねえか。ガンバレ☆プロレス、大家健、そして俺の2年間がその程度だったってことだ」と、自分にも刃を向けての鋭い指摘も。


1年前、藤田は「ユーチューバー草なぎ」(草なぎ剛)の乱入を機にガンプロを離れている。芸能人がリングに上がり、男色ディーノと組んで試合を行ない、敗れたのは大家&今成組だった。そこまでは“団体のため”としても、大家と今成が「一流芸能人」と絡んで喜んでいることには納得がいかなかった。しかもそこでの話題性を客入りにつなげることもできていない。

(セミではBASARA・戦闘民族(関根龍一&下村大樹)との対抗戦で今成&翔太のガンプロ勢が勝利。竹刀の使用が認められる激戦を制した)

(C)DDTプロレスリング


完敗を喫し、言葉も出ない大家。そこに登場したのが、セミファイナルで勝利した今成だった。藤田への対戦要求である。


「俺は草なぎ剛さんに負けたA級戦犯だ。その十字架背負って、この1年ガンプロで息してきたんだ! 藤田ミノル、A級戦犯の俺を殺しに来てくれ!」


絶叫した今成は、倒れたままの大家を「立ちやがれオラ!」と蹴り飛ばしてもいる。エンディングを締めたのも、大会後にロビーで行なわれた「集会」を仕切ったのも今成。1月6日の北沢タウンホール大会では藤田との一騎打ちが決まった。

(後楽園大会翌日の市ヶ谷大会を締めたのも今成。現在のガンプロは彼を中心に回っている)


後楽園大会の翌日に行なわれた市ヶ谷大会では大家も立ち直りを見せているのだが、後楽園を節目として、今成は「大家の右腕」でも「大家に反旗を翻した二番手」でもなく、完全にガンプロの中心になったと言える。


2019年のガンプロは“今成体制”で動くことになるだろう。この団体の魅力である熱さ(アツ苦しさ)、感情の暴走、人生のさらけ出しっぷり。現時点で、どれをとっても今成の右に出る者はいない。


文・橋本宗洋

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