グラドルレスラー白川未奈、「体で教えてもらった」2019年はプロレス大賞新人賞を狙う!

芸能界から女子プロレスにチャレンジするパターンが珍しくない現在のマット界だが、当然ながら問われるのは実力だ。加えてファンは“プロレス濃度”も重視する。その選手がどれくらいプロレスを好きで、のめり込んでやっているかを感じ取るのである。単に「お仕事」でやっていては、ファンの心は掴めない。

(スタンドでもグラウンドでも力量の違いを見せつけた大畠。しかし厳しい攻撃を受けたことも白川には大きな経験だ)


その意味で、もともと年に数十回も観戦するほどのプロレスファンだったグラビアアイドル・白川未奈は“適性充分”だった。昨年8月、ベストボディ・ジャパンプロレスのリングでデビュー。そこからメキシコ遠征、DDT両国国技館大会参戦、11月からは東京女子プロレスにレギュラー参戦している。友人でもある“筋肉アイドル”才木玲佳やアップアップガールズ(プロレス)など、アイドル・タレント兼レスラーが多く出場している団体だ。それだけにやりやすさがある一方、ライバル意識も刺激されると白川は言う。


試合で他の選手との経験値の違いを痛感するとも語った白川は、まさにその経験を急速に積んでいる最中だ。12月26日には、ベストボディ・ジャパンプロレスの第3回大会(新宿FACE)で大畠美咲と対戦している。

(白川は攻勢の場面は少なかったものの、必死で食らいついていった)


デビュー5カ月弱にしてシングルマッチのメインイベントはもちろん初めて。この日は白川の誕生日、なおかつ女子プロレス界屈指の人気・実力を持つ大畠は引退を3日後に控えていた。何重にも特別な意味のある試合だ。


もちろん、トップ選手の壁は簡単に打ち破れるものではなかった。序盤からジャーマン・スープレックス・ホールドでのフィニッシュまで、印象としては「攻められっぱなし」。白川の反撃を最小限で終わらせてしまう試合運び、技のバリエーション、威力、どれを取っても圧倒的な差だった。


それでもロメロスペシャル、インプラントDDTと得意技を繰り出し、メインイベンターとしての見せ場はなんとか作った白川。気合いのこもったエルボーも含め、出せるものは出しきった。


白川の闘いぶりを「想像してたより根性あるじゃんって思いました」と大畠。グラビアとプロレスの二刀流でトップを目指す白川に「これから女子プロレスをいろんな方面に広げていってほしい」とエールも贈った。白川は「私は辛い時、プロレスを見て勇気や元気をもらってきました。もっともっとプロレスを世に広めたい。そのためにもっと強いレスラーになって、プロレスに恩返しができるように頑張ります」と涙を流しながら大畠と観客に誓った。


「めっちゃ痛かった。これがプロレスなんだって体で教えてもらった感じです。勝ちたいという感情だけでは全然かなわなくて」


バックステージではそう語った白川。「死ぬんじゃないかと思いました。何をされるか分からずに掴まれている状態が続いて、恐怖を感じました」とも。それでも「誕生日にプロレスするなんて1年前は思ってなかったですから。最高のプレゼントをいただいたなって。感無量です」。


まだデビューしたてというレベルの新人が、メインで大畠美咲とシングルマッチができたのだから、まさに「プレゼント」だ。誰もが組んでもらえる試合ではないし、苦しかったからこそ、ここで得た経験値は計り知れない。

(12.26新宿では元ボクシング&シュートボクシング日本王者の鈴木悟がプロレス2戦目で初参戦。澤木一貴にパンチ連打からのジャンピングニーで勝利したが、試合後は「練習してきたことはできましたけど、反省点ばかりです」)


2019年は東京女子プロレス恒例の1.4後楽園ホール大会から。レスラーとしてもプロレスファンとしても“聖地”での試合は感慨深いだろう。試合は8人タッグマッチ。小橋マリカ、猫はるな、原宿ぽむと組んでアプガ(プロレス)の4人と闘う。目標として「プロレス大賞の新人賞を獲りにいきます」という2019年。まずはそのスタートで、初の自力勝利を掴みたい。


文・橋本宗洋

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