「俺以上にベルトに思い入れあるのか?」中津良太、今年初のBASARAシングル王座戦で阿部史典と激突!

(挑戦表明した阿部に詰め寄る王者・中津。「俺以上にベルトに思い入れあるのか?」)

 

 DDTグループの中でも独自のスタンスで活動するプロレスリングBASARAの新木場1st RING大会は、毎回「宴」興行として開催されている。これはリングサイドがスタンディングエリアとなり、アルコールも含めドリンク飲み放題というイベント形式。オープニング、エンディングは選手による「乾杯!」が恒例で、普段の大会とは一味違う盛り上がりが魅力だ。それでいて、酔っ払いばかりでガラが悪い感じにならないのもプロレス(ファン)のよさかもしれない。


 昨年秋、団体の代表にしてエースの木高イサミが試合中にアゴを骨折。長期欠場を余儀なくされていたが、BASARAが失速することはなかった。選手個々が“イサミ不在の危機”に発奮していたし、とりわけシングル王座・ユニオンMAXを保持する中津良太は抜群の存在感を示した。だが、中津はイサミが復帰した1.6下北沢大会で黒星を喫してしまう。NWAインターナショナルライトタッグ選手権、瀧澤晃頼と組んで日高郁人&阿部史典の王者組に挑戦した中津は、阿部の「お卍固め」にギブアップ。試合後、阿部の挑戦表明を受け、今年初のユニオンMAX王座戦が決まった。舞台は1月29日の新木場・宴興行だ。

(タッグ王座戦で中津をギブアップさせた阿部。試合ぶりから澤宗紀、イサミなどさまざまな選手の“血筋”を感じさせる選手だ)


 僧侶の資格を持つことでも知られる阿部は1995年生まれの24歳。中津は91年生まれだから20代の新世代対決になる。キャリアはデビューから4年強の中津が半年ほど長い。この若い2人が団体の頂点を争うこと自体に、大きな意味があると言っていい。どちらも総合格闘技的な技術のベースがあり、なおかつそこに収まらない“プロレスならではのエッセンス”こそが本領というタイプ。試合でもマイクアピールでも発揮されるコミカルなセンスも含め、抜群の“プロレス頭”を持つ選手同士の対決だ。


 そしてこの“プロレス頭”はイサミにも共通するもの。中津vs阿部に単なる“次世代対決”以上の期待感があるのはそのためだ。この一戦、タイトルマッチであると同時に“イサミ直系の新エース争い”という見方もできる。阿部曰く「BASARAの未来、BASARAの今は俺と中津さんだと思ってるよ」。

(イサミは復帰戦で敗れたものの、続く1.20千葉大会では快勝。大日本プロレスでデスマッチ王座挑戦、ガンバレ☆プロレスとの対抗戦など精力的に動いている) 


 1.20千葉大会での前哨戦タッグ対決でも阿部が中津に直接勝利。「今の僕は自分でも驚くくらい勢いに乗ってる」と阿部が言えば、中津も「俺が一番強いのは(タッグではなく)タイマン」と自信を隠さない。しかし「阿部はヤバい。常識通じへん」というコメントも残している。やはり勝敗のカギはプロレスラーとしての発想力か。


 激しさありエンターテインメント性あり、頭脳戦の要素も大きくなるであろう中津vs阿部。どちらが勝つにせよ、今後BASARAの歴史を築くライバル対決、“名勝負数え歌”になっていく可能性は高い。BASARA未体験、宴未体験のファンにもオススメしたいタイトルマッチだ。


文・橋本宗洋

写真:(C)DDTプロレスリング

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