“西の聖地”・最後の女子プロで東京女子頂上決戦! 山下vs坂崎、歴史に名を刻むのは?

(2.23新宿大会、山下はのどか相手に8度目の防衛。自身が持つ最多防衛記録をさらに更新した)


 3月31日、閉館となる“西の聖地”博多スターレーンで大日本プロレス、東京女子プロレス、DDTプロレスと1日3興行が開催される。東京女子は、博多スターレーンでの最後の女子プロレス興行となるわけだ。


 そこで行なわれることになったのが、シングル王座TOKYOプリンセス・オブ・プリンセスをかけてのタイトルマッチ。王者・山下実優に挑むのは坂崎ユカだ。坂崎は東京女子のタッグ王者だから、この試合はシングル王座戦であると同時にチャンピオン対決ということになる。


 試合が決まったのは、2月23日のこと。この日の新宿FACE大会で、山下は天満のどかを下し8度目の防衛に成功した。タイトル保持期間も団体史上最長、13カ月を超えている。「強い相手と闘うのが一番楽しい」と山下が自ら指名した挑戦者・のどかは、この1年あまりで団体屈指のパワーファイターに成長。シングル王座初挑戦となる彼女の気合いは試合にも表れていたが、山下は技も気持ちもすべて受け止め、呑み込むように3カウントを奪ってみせた。


 フィニッシュのクラッシュ・ラビットヒート(ランニングキック)につなげる蹴りのたたみかけは説得力があった。あらためて、今の山下が図抜けた位置にいることを感じさせる勝利だった。もはや「誰なら山下に勝てるのか」という状態となっている中、チャンピオンはまたもリング上で挑戦者を指名。それが、瑞希と組んでタッグベルトを守り続けている坂崎だった。

(タッグ王座戦は坂崎と瑞希が勝利。成長しているマリカを瑞希が仕留めた)


 2.23新宿大会ではタッグ王座戦も行われ、坂崎&瑞希は前王者チーム、負傷欠場によって負けることなくタイトルを返上していた才木玲佳&小橋マリカに勝利。こちらも絶対王者と化している。つまり、このシングル・タッグ王者対決は正真正銘、東京女子プロレスのトップ決定戦だ。3.31博多を舞台に選んだのは山下。「地元だから負けられない」という思いもあるが、それ以上に重要なのは「東京女子プロレスで(スターレーンの)女子プロレスを締める」ということ。


 また山下は4月、坂崎は5月にアメリカ遠征を控えている。山下が出場するのはDDTニューヨーク大会、坂崎は注目の新団体・AEWの旗揚げ戦に参戦。試合ぶりが副社長でもあるケニー・オメガの目に留まったようだ。「わしらには東京女子を世界に広める使命がある。その前に日本で最高の試合をして、どっちが東京女子で一番か決めようか」と坂崎。勝てば2冠王としてアメリカで試合をする可能性もある。一昨年の初戴冠時は短命に終わり「シングルのベルトにはいい思い出がない」というが「今はタッグチャンピオンとしてハッピーなので。今の気持ちならベルトを獲れる」というコメントも。


 強力な蹴りを武器とする山下に対し、坂崎は団体最高のハイフライヤー。また両者とも、グラウンドでも個性を発揮するタイプだ。持ち味の違い、共通点、そして団体にとっても双方のキャリアにとっても重要な闘いであること。さまざまな意味を含んだタイトルマッチは、後楽園ホールのメインでもおかしくない。山下と坂崎なら“西の聖地・最後の女子プロレス”に相応しい試合が残せるはずだ。

文・橋本宗洋

写真:(C)DDTプロレスリング


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