前哨戦は“大人系”グラビアトリオで快勝 “可能姉妹”、東京女子タッグ王座奪取なるか?

(3.20名古屋大会での前哨戦、フォールしながらポーズを決めたグラビアトリオ)


 現在の東京女子プロレスは、シングル王座、タッグ王座ともに不動のチャンピオンが君臨している。シングル王者は、昨年1月の王座奪還後、8度の防衛に成功している山下実優。タッグベルトを巻く坂崎ユカ&瑞希は、昨年8月に戴冠すると防衛4回を記録している。


 坂崎と瑞希は1.4後楽園ホール大会で中島翔子&里歩を下し、2.23新宿FACE大会では前王者の才木玲佳&小橋マリカにも勝利。挑戦者が見当たらない状態になっていたが、そこに名乗りを上げたのがまなせゆうなと上福ゆきだった。


 一昨年8月にデビューした上福は、今回が初のタイトルマッチ。そもそもここまで勝ち星が少なく、試合ぶりも“楽しい系”だからタイトル挑戦は意外だった。とはいえ打点の高いドロップキックなど潜在能力の高さは以前から誰もが認めるところ。着実な成長を試合でも見せるようになり「(2019年は)攻める年にしたい」と挑戦をアピールした。

(この体勢から坂崎を投げ捨てたまなせ&上福。王座挑戦が決まるとチームワークも上がってきた)


 まなせは上福のデビュー戦でタッグを組み、その後もプロレス界での保護者的存在に。2人は「可能姉妹」を名乗り、ファビュラスな大人の活躍を掲げて“アイドル系”の多い東京女子で独自の個性を発揮している。まなせはグラビア出身、上福も芸能事務所に所属しており「日本一の美女レスラー」として週刊誌のグラビアに登場している。3月10日の名古屋大会では“闘魂Hカップグラドル”白川未奈とトリオを結成。坂崎&瑞希&YUMIとのタイトル前哨戦に快勝した。


 この試合、長身のまなせと上福が坂崎を2人でリフトアップし、マットに落とす合体技を披露。タッグ力でチャンピオンチームに対抗しつつ“高さ”という武器も見せつけた。まなせがYUMIを仕留めたフィニッシュは、その名も「鈴木ダイナミック」。フルネルソンに固めた相手を抱え上げ、そこから前方に叩きつける新技だ。最近になって新技を投入、そのタイミングでタイトル挑戦が決まったのは追い風だろう。

(まなせの新技・鈴木ダイナミック。タイトルマッチでも勝負のカギを握りそうだ)


 また、まなせはガンバレ☆プロレス石井慧介プロデュース興行と今成夢人が旗揚げする「ぽっちゃり女子プロレス」への出場も決定。ここにきて時ならぬ“まなせブーム”が発生しそうな流れでもある。


 タイトルを狙うタッグとしては、可能姉妹の実力はまだ未知数。しかしスピード&テクニックの王者組とはまったく違うタイプだけに、未知数であることが可能性につながり、盤石を誇る坂崎と瑞希を攻め崩せるかもしれない。昨年から今年にかけ、10人もの新人がデビューしている東京女子。まなせと上福の王座挑戦は、自己主張しなければ埋もれてしまうシビアな現状を感じとってのことでもあるだろう。東京女子は“楽しい”リング。しかしプロレスである以上、常に上を目指さなければ沈んでいくだけなのだ。

文・橋本宗洋


(C)AbemaTV


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