「2回負けたら本当の負け」 ONE史上最高の試合、東京で再び 長谷川賢が“絶対王者”・エヌサンの牙城に挑む

 3月31日に両国国技館で開催されるONE CHAMPIONSHIP日本大会「ONE:A NEW ERA」。毎月シンガポール、フィリピン、ミャンマー、マレーシアなどアジアの各地で開催されるONEの大会の中でも、今回の東京での開催は男女含む4つの階級でのタイトルマッチが行われるなど、さながら「肝煎り」といえる。そんな「ONEの本気」が垣間見えるマッチメイキングのなかでも、最も自信を持って送り込むカードが、昨年のベストバウトと絶賛されたオングラ・エヌサンと長谷川賢の再戦だろう。


 2010年に総合格闘家となった長谷川は、DEEPを主戦場に勝ち星を積み上げ2018年5月にONEと契約。僅かその1カ月後に王者とのベストバウトでその名を一気に知らしめることとなる。昨年6月に王者ンサンの地元、ミャンマー・ヤンゴンで開催されたこの2人のタイトル戦は、ONE FCのチャトリ・シットヨートンCEOいわく「ONE史上最高の試合」と称されるほどだった。


 地元の英雄、エヌサンへの360度・100%の応援に包囲されての対戦。トゥウンナ・スタジアムは言うなれば長谷川にとっての完全アウェイの状況。1Rこそ蹴り主体の探り合いになったものの、ラウンド後半からお互いの顔面が変形する激しい打撃合戦が幕をあける。


 両選手ともに高い打撃技術を発揮し、下がり気味ながら着実にエヌサンの防御を潜り抜け、的確に当てる長谷川。一方、手数は少ないものの一発に重みがあるエヌサンという展開でラウンドが進んでいく。3ラウンドに入るとお互い被弾が重なり、長谷川が両目をカットし、エヌサンも両目が黒く腫れ上がる。意識が朦朧としながらも、お互いがKOを狙い渾身の1発を放つなど、気持ちは切れる様子はない。


 試合は5ラウンド、勝負に出たエヌサンが脇への右ミドルを起点にスーパーマンパンチ、左のヒザ、右ストレート、ボディ、アッパーと連打を決め長谷川をKOした。ONE史上でもここまで両者が噛み合い、エネルギーを残さずに5ラウンドを戦い抜いた激闘は記憶に無い。多くのファンがもう一度観たいカードに挙げ、結果的に長谷川の母国・日本での大会の目玉のひとつとして浮上することになった。


 長谷川賢は2度目のエヌサンとのタイトル戦に向けニューヨークで2カ月間の合宿を行った。練習の場は「Longo and Weidman Mixed Martial Arts」。元UFCミドル級王者のクリス・ワイドマン、UFCランカーのアル・アイアキンタや、日本の佐々木憂流迦、井上直樹なども在籍する名門ジムで、実戦さながらのスパーリングなどを続けながら着実に準備を進めてきた。さらにジムだけでなく科学に基づいたトレーニングなどMMA先進国のノウハウも積極的に取り入れて試合に臨む。


 「2回続けて負けたら本当の負け。最後の試合になる覚悟をもってベルトを獲りに行く」と日本大会での2度目のチャレンジについて決意を語る長谷川だが、9カ月前に王者を“あと一歩”まで追い込んだ時とは異なり、今度は自身の母国・日本でのタイトル戦。前回エヌサンの最後の気力をふり絞ることを後押ししたファンの声援が、今度は長谷川の背中を押すこととなるだろう。日本人初のONE世界ミドル級王者誕生を期待せずにはいられない。

(C)AbemaTV


【見逃し視聴】
衝撃の結末を振り返り!「長谷川賢vsオングラ・エヌサン」

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