“可能姉妹”まなせ&上福を下して東京女子タッグ王者・マジラビがV5達成 5.3後楽園で挑むは万喜&ヒカリ

3.23板橋大会。大善戦したまなせと上福(右)


 東京女子プロレスのタッグチャンピオン、坂崎ユカ&瑞希の「マジカルシュガーラビッツ」通称マジラビがハイペースで防衛を重ねている。今年に入って1月、2月、3月と毎月防衛しV5を達成。スピードとテクニック、チームワークを兼ね備えた闘いぶりは防衛戦のたびに安定感を増している。


 3月23日の板橋大会では、まなせゆうな&上福ゆきの「可能姉妹」を相手に5度目のタイトル防衛を果たした。キャリア約1年半の上福は、これがタイトル初挑戦。コミカルな試合ぶりで観客に親しまれてきたが、それで満足できないからこそベルトを狙ったということだろう。まなせもトップ戦線での存在感を示すため、ここでアピールしておきたかった。


 まなせと上福は共通の得意技であるビッグブーツ、リフトアップしてダイレクトにマットに落とす合体技など、サイズという武器を活かした攻撃で善戦。試合前には「グッドルッキングガイを連れてくる」という予告もしており、実際サングラスにヒゲ、長身の謎の上福に似た男性が登場して試合をとっ散らかす場面もあった。会場全体が狐につままれた瞬間だったが、坂崎によれば「完全にペースを乱された」のだから爪痕は残したと言える。

(盤石の防衛を続ける王者組、坂崎(左)と瑞希。とにかくいつでも猛烈に楽しそうにしている)


 敗れた上福は「今まで何かをかけて闘うってことがなかったから、こんなに緊張するんだって。チャンピオンは毎回いつもやってて。あらためてプロレスの人、すげーなと思った。やばいよね」とコメント。呑気なようでいて、この王座戦でレスラーとしての感覚を確実に一つ、深めたわけだ。


 一方、まなせは「私たちは可愛いフリフリとかもしてないし、おっぱいとかすぐ出すし、東京女子のカラーとは違うかもしれないけど。ウチらもウチらなりに東京女子大好きなわけよ」とコメント。だからこそ、才木玲佳&小橋マリカが挑戦した際のような調印式がなかった寂しさを吐露している。この言葉に上福は「調印式ってあれでしょ、書くやつでしょ。(それをやるには)魅力不足だった。そういうのやったほうがいいよって言われるようになる。それは約束する」と応えている。


 この試合の翌週、3月30日の新木場大会では新たな挑戦者が登場した。今年から東京女子に参戦している万喜なつみと、デビュー2年目、アップアップガールズ(プロレス)の乃蒼ヒカリだ。2人は2度目の挑戦表明。前回は挑戦者決定戦で敗れているが、3.30新木場では伊藤麻希&瑞希の「伊藤リスペクト軍団」に勝利している。4.6王子大会でも勝利した万喜&ヒカリは、リング上でチーム名を「ぱんでみっくBoo-Boo」略称ぱんでぶーと発表。あらためて挑戦の意思を示すと、王者・坂崎は5月3日、後楽園ホール大会でのタイトルマッチを指定した。


 万喜、ヒカリともに勝てば初戴冠。ヒカリにとっては“聖地”で初のタイトルマッチとなる。アイドルとレスラーの同時進行で活動してきたアプガ(プロレス)が、大舞台でベルトに挑むまでになったということだ。単純に実績、実力を比べれば王者組が上に見えるが、万喜もマジラビに負けないスピードの持ち主だけに「このタイプ(の挑戦者)は楽しくなる」と坂崎。万喜は「ヒカリと組むとガムシャラだった頃の自分を思い出しますね」と語っている。また組んでいて楽しいというのはヒカリと共通の感覚のようだ。この感覚を持っていることで「マジラビには絶対に負けない」と万喜は言う。

(5.3後楽園での挑戦が決まった万喜(右)とヒカリ。こちらも王者組に負けず劣らず、いつでも何か楽しそうに笑っている)


 このところのタッグ王座戦線では、上福&まなせ、ケガから復帰したマリカ、成長の証を欲したアプガ(プロレス)のミウ&ヒカリ組と、挑戦者の個人的な思いや意識の変化、気づきといった要素がポイントになってきた。王者組はそれを受け止めた上で力の差を見せ、勝利している。


 では今回はどうだろう。王子大会での挑戦者組はメイン後のリングで握手を求めながら手を外してスカし、坂崎と瑞希をイラつかせている。ここから、本番までにどこまで自分たちのペースを作れるか。万喜とヒカリそれぞれのポジションを確立する上で大事なタイトルマッチだが、後楽園で挑戦するからには「よく頑張った」で終わるわけにはいかない。前哨戦などで王座移動の期待感を高める必要もある。問われているのは、この試合で“人気選手”以上の存在になれるかどうかだ。

文・橋本宗洋


(C)AbemaTV


【その他の人気記事】

続きを見る